過去ログ - 【StarboundSS】鳥人間は真実を知ったようです
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6: ◆d3Dkro/vb2[saga]
2015/03/26(木) 22:33:35.11 ID:1fOlHkNS0
とにかく、俺は惑星探索の途中に奴らに襲われ、命からがらあの惑星を脱出した。
というのに。
不本意にも立ち寄ったこの星で俺が最初に見たものは、あの散立する忌まわしい巨木と、その根元で何やら火にくべている奴らの姿だった。

空から降りてくる無機質な物体を見て、「その中身に」興味を持たない奴らではない。
以下略



7: ◆d3Dkro/vb2[saga]
2015/03/26(木) 22:34:30.65 ID:1fOlHkNS0
ともあれ、シップの修理さえできれば、再び宇宙に飛び立てる。
その間の安全を確保すればいいのだ。

燃料タンクの損傷に応急処置を施してから、アルファベットのHの形をした黄色の機械を取り出した。
見ようによっては、変わった形の銃に見えるかもしれない。
以下略



8: ◆d3Dkro/vb2[saga]
2015/03/26(木) 22:35:36.47 ID:1fOlHkNS0
俺はそれを、シップの周りの土に向けて発射する。ビームの先端を受けた周囲の土が浮き上がった。そのまま数メートル移動させ、設置する。その作業を繰り返す。
つまり、シップを中心にして、簡易的な土と石の砦を築こうというわけだ。

実は、前回の惑星でも同じ安全対策を取っていた。しかしフローランどもは、いつの間にか壁の外側に張りこんでいたのだ。
シップが離陸した途端、攻撃を開始。高度のおかげで、ほとんどは外れたのだが……ついていない。
以下略



9: ◆d3Dkro/vb2[saga]
2015/03/26(木) 22:36:41.91 ID:1fOlHkNS0
*――――


「……」

以下略



10: ◆d3Dkro/vb2[saga]
2015/03/26(木) 22:39:01.98 ID:1fOlHkNS0
やはり困った。
外傷の修理はなんとかなりそうだが、ある重要なシステムが使い物にならなくなっていることが判明した。
「FTLドライブ」
……何を隠そう、これこそがスターシップをスターシップたらしめ、スターバウンダーをスターバウンダーにするシステムだ。
Faster Than Light、超光速惑星間航行。使用中、時間は止まる。燃料さえあれば、どこまででも行けるのだ。
以下略



11: ◆d3Dkro/vb2[saga]
2015/03/26(木) 22:41:02.14 ID:1fOlHkNS0
「……!」

カラン。
俺の耳が、乾いた音を捉えた。
音の出所は明白だった。「砦」の外側、石が落ちる音。自然発生ではない。
以下略



12: ◆d3Dkro/vb2[saga]
2015/03/26(木) 22:41:48.32 ID:1fOlHkNS0
鼠返しを付けておくべきだな、と考えながら、愛用の銃に弾を込める。
鈍い青色に輝く、長めの銃身を持つアサルトライフル……ストライクペルター。高速で撃ちだされる弾は、高い貫通力を持つ。
さあ来い。頭を出した瞬間に、吹き飛ばしてやる――

だが、
以下略



13: ◆d3Dkro/vb2[saga]
2015/03/26(木) 22:43:34.68 ID:1fOlHkNS0
壁越しに聞こえる声は、ヒューマンの少女の声に似ているが、それにはない鋭さを持っていた。
やはりこの星のフローランだろう。もはや隠れる気はないらしい。
ふむ、思ったより見つかるのが早かったな……まずいかもしれない。

――いや、待てよ。相手は1人なのか?
以下略



14: ◆d3Dkro/vb2[saga]
2015/03/26(木) 22:45:57.75 ID:1fOlHkNS0
俺は声を張り上げる。これが伝わるといいんだが。

「そこにいるのは分かっている。何か用があるなら言え」

言って後悔した。警告の言葉も、向こうから尻尾を出したこの状況では少し気恥ずかしいものがある。
以下略



15: ◆d3Dkro/vb2[saga]
2015/03/26(木) 22:48:04.39 ID:1fOlHkNS0
「壊れてんだろ? 役に立てるかもしれないぜー!」

なんだと?
誰が見ているわけでもないが、俺は首を振った。ありえない。
何しろ、奴らの文明は原始時代レベルなのだから。
以下略



16: ◆d3Dkro/vb2[saga]
2015/03/26(木) 22:48:34.63 ID:1fOlHkNS0
「あ、やっぱナイフは持ってた!」

「……」

「今、捨てた!」
以下略



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