過去ログ - 【Lv30】ぱらルカさんが くえルカさんになったようです前章【職業Lv10】
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52: ◆ldFfAbiRv2[saga]
2015/03/30(月) 22:49:28.45 ID:AHL7EkK60
竜族の魔剣士「残るは3人・・・・・お前たちは、来ないのか?」

ルカ「まさか・・・・あいつは・・・・」

巨大な剣に無骨な鎧をまとった竜族の魔剣士―――
魔王四天王の一人、魔剣士グランベリア―――

ルカ(まさか・・・ここは・・・この世界は!)
ソニアこそいないものの、イリアスベルクでグランベリア―――

ルカ(僕が・・・グランベリアと戦わなかった世界の過去なのか―――?!)
その世界の成れの果ては・・・最初に訪れた異世界として記憶に強烈に残っている。

思考から戻ってくるとグランベリアは3人―――いや2人の戦士を倒し、1人の戦士は逃げ出したようだ。

グランベリア「これで全てか!?」
グランベリア「ならばこの町は魔族が占領するが、文句は無いのだな!」
町全体に響くほどの声で、グランベリアは咆哮する。

ルカ「文句ならあるさ!」
それに応ずるように僕は叫んだ。
その叫びは――――
グランベリアに対するものよりも、自分自身に向けたもののように思えた。

ルカ(この瞬間、この世界で、戦うことを選んでいれば!)
無残にも破壊され、生存者が居らず、自分の墓まで立ったイリアスヴィルの光景がフラッシュバックする。
それが更に僕自身の闘志に燃料を注いだ。

グランベリア「・・・・・・なんだ、少年」

グランベリアは僕の方向に視線を向けた。
ただ、こっちを向いただけなのに、圧迫感のようなものが押し寄せてくる。

だが僕は意にも介さない。
その圧迫感さえ闘志を更に燃え上がらせる燃料にしかならなかった。

グランベリア「剣を持ち、戦う意思を持っている―――」
グランベリア「ならばお前を、少年としてではなく戦士として扱う」
グランベリア「それで文句は無いのだな?」

ルカ「あるものか・・・」

貧弱すぎる武装、心もとないどころか紙屑同然の防具。誰が見たって戦局は絶望的だ。
でも―――今の僕には戦う力がある。
平行世界で磨いた技術がある。
【選ばなかった】結末を見た事による燃え上がるような闘志がある。
これだけあれば十分だ。

僕は余りにも貧弱な剣を構えた。

グランベリア「分かった――――では、炎の魔剣士グランベリアが相手をしよう!」

ルカ「ぐ・・・・・・!」

対峙しているだけでも全身に重圧がのしかかるほどの圧迫感。
その圧迫感が僕の感覚を研ぎ澄ます。

ルカ(できればクレイジータイムを使いたい。でも2本目の剣どころか片方は素手!)
ルカ(確かに剣術と体術を連続で繰り出す技だけど・・・あまりにも心もとない)
ルカ(それに連続攻撃技は攻撃数が多くなるほど1撃の重さは減っていく・・・)
僕は自分自身が持つ剣術・体術の中から最善手を模索していく。

グランベリア「貴様・・・ただの少年ではないな」

グランベリアは警戒を強めた。

ルカ(これしかない・・・!)
1撃は何としても耐える。その後の3連撃にグランベリアが耐えられなければ僕の勝ち。
耐えられれば――――
僕は意を決して目を開く。

グランベリア「来るか・・・少年」


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