過去ログ - 真姫「カルパッチョ」
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4: ◆sUeL2bK8qk[sage]
2015/03/30(月) 16:52:04.50 ID:9DdvPy6Io
そしてこの単語は、次のような音節で締めくくられる。

真姫 (チョ)

この音に思いを致すにつけ、彼女はカルパッチョさんの優しさに心打たれる。
以下略



5: ◆sUeL2bK8qk[sage]
2015/03/30(月) 16:52:45.52 ID:9DdvPy6Io
「カル」で快活にして、「パッ」で勇気づけ、「チョ」で安心させる。
何と素晴らしい人間像、いや、カルパッチョ像であろうか。
私も、かくありたい。
そんな理想を胸に、彼女は再び心に思う。

以下略



6: ◆sUeL2bK8qk[sage]
2015/03/30(月) 16:54:25.32 ID:9DdvPy6Io
ああ! しかし何と悲しいことであろうか。
こんなにも玲瓏たる「カルパッチョ」という音を声に出す機会は、あまりに少ない。
というか真姫ちゃんは、カルパッチョと口に出したことが無い歴16年なのだ。
声に出してみたい。
でも、急にこんな言葉を口にしたら、びっくりされるかもしれない。
以下略



7: ◆sUeL2bK8qk[sage]
2015/03/30(月) 16:54:58.93 ID:9DdvPy6Io
海未 (真姫、さっきから何を考え込んでいるのでしょうか。
    嬉しそうな顔をしたと思ったら、こんどは悲しそうな顔に……)

絵里 (きっと、かしこいことを考えているに違いないわ。
    ああ、こんな状況では、言えるわけがない。
以下略



8: ◆sUeL2bK8qk[sage]
2015/03/30(月) 16:55:44.00 ID:9DdvPy6Io
海未 (真姫につづいて、絵里まで考えごとを始めてしまいました。
  聡明な二人のことですから、きっと何やら深遠なことを考えているに相違ありません。
    こんな真面目な雰囲気では、言うに言えませんね。
    私が、先日たまたま目にした「○○○」という言葉を口にしたくて仕方ないなんて)

以下略



9: ◆sUeL2bK8qk[sage]
2015/03/30(月) 16:58:34.07 ID:9DdvPy6Io
真姫 (カルパッチョ)

絵里 (ぬた)

海未 (○○○)
以下略



10: ◆sUeL2bK8qk[sage]
2015/03/30(月) 16:59:13.75 ID:9DdvPy6Io
結局、心が何であるかは、よくわからなかった。
しかし、聡明にして賢明なる真姫ちゃんは、自分のすべきことに気がついた。
心が心臓にあるなら、自分の心臓に尋ねてみればよいのだ。
困ったら心音を聴く。実に医学的な解決方法である。
彼女は、自分の胸に手を当てて目を閉じた。
以下略



11: ◆sUeL2bK8qk[sage]
2015/03/30(月) 17:00:11.28 ID:9DdvPy6Io
彼女は、目を閉じたまま腕組みをして考えた。

真姫 (なるほど、真姫ちゃんには、だんだん分かってきたわ。
    私の本心というのは、カルパッチョなのよ。
    だから、口に出せない本心であるところの本音とは、すなわちカルパッチョなのね)
以下略



12: ◆sUeL2bK8qk[sage]
2015/03/30(月) 17:01:41.70 ID:9DdvPy6Io
真姫 (いずれにせよ、「つんでれ」のままでいるのは、みんなに申し訳ないわ。
    だって私、もっと素直になりたいって思ってるんだもん。
    思えば私、いつも本音が言えずに、みんなに迷惑をかけちゃってたかもしれない)

絵里 (思えば私、いつもKKEと呼ばれて、皆から期待されてきたわ。
以下略



13: ◆sUeL2bK8qk[sage]
2015/03/30(月) 17:03:50.68 ID:9DdvPy6Io
誰かが話を始めることを、誰もが期待していた。
そんな張りつめた空気の中でカルパッチョに思いを尽くす真姫の頭に、再び幻が浮かんだ。

カルパッチョ
   (真姫ちゃん、どうしたの?)
以下略



14: ◆sUeL2bK8qk[sage]
2015/03/30(月) 17:05:51.78 ID:9DdvPy6Io
真姫の言葉を耳にすると、絵里と海未が微笑んだ。

絵里 「真姫、私は嬉しいわ。
    あなたの本音が聞けて」

以下略



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