過去ログ - 櫻子「めぐみの雨と、恋で咲く花」
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40:名無しNIPPER[sage]
2015/03/30(月) 17:48:55.76 ID:JxUSEnW0o
帰り道、やっぱり私があがるまで待っててくれていた櫻子と一緒に、暑い夕暮れの道を歩く。
「それでさー向日葵ったら……」
「…………」
「あれ、めぐみねーちゃん?」
「えっ……ああ、ごめん」
「…………なにか考え事? 撫子ねーちゃんのことで思うことがあるなら、私にも言って?」
「!」
胸の内を見透かされている気がした。
言わなければいけないことがある……それをわかっていて、でも勇気を出そう出そうとしていた私に気づいた櫻子が、自分から聞き出そうとしてくれているのではないかと。
最後の最後まで、気を遣われてしまった。
でも今言わなかったら、この不思議な関係はいつまでも続くだろう。続いてしまうだろう。
撫子に知られる前に、櫻子と私の間に生まれつつあるこの糸を……なんとしても切らねばならなかった。
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