過去ログ - 【咲】京太郎「死が二人を」数絵「分かつまで」【安価】
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◆phFWXDIq6U
[saga]
2015/03/30(月) 22:48:21.56 ID:FMhX3oE8o
―― 最初に会った時から私は彼が気に食わなかった。
京太郎「須賀京太郎です。好きなものは運動」
京太郎「趣味は女の子と仲良くする事!」
京太郎「特技は女の子をナンパして振られる事だ!!」キリ
京太郎「これから一年、よろしくな!」
…私が一番、尊敬するお祖父様とはまったく正反対と言っても良い軟派な男。
殆ど女の子の事しか話さない自己紹介は私にとって最低と言っても良いものだった。
…この人とはどうあっても仲良くはなれない。
そんな事を反射的に思うくらいには。
―― だから、その人の隣になった時は憂鬱だった。
京太郎「確か南浦さんだったっけ」
京太郎「これから一年間よろしくな」
京太郎「それで…南浦さんは何か趣味とかねぇの?」
京太郎「さっき自己紹介してくれた時には名前しか聞けなかったしさ」
そのまま流れるように私へと尋ねてくる彼の言葉を私は短く返す。
必要最低限な会話以外をするつもりはないとアピールするそれに彼も諦めたのだろう。
最初はにこやかに話しかけてきていたその頬が強張り、最後には話しかけなくなった。
…今から考えればもうちょっと対応の仕方はあったとは思うけれど、でも、その時の私にとって、彼は煩わしいだけの存在でしかなくて。
―― そんな彼と一緒に過ごす一年間にため息さえ吐きたい気分だった。
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