12:名無しNIPPER
2015/03/31(火) 22:34:10.31 ID:UayEtmuS0
すっかり辺りも暗くなって、公園には俺と周子の二人だけだ。
ベンチに座って俯く周子が今どんな顔をしているのかよく見えなかった。
逆に、俺はどんな顔をすればいいのかわからなかった。
「ごめんな、周子…」
泣き止む様子のない周子に、何と言っていいのかわからず、俺はただ立ち尽くしていた。
どうして俺から嫌われてると思い込んだんだろう。
どうして俺は周子に可愛いと言わなかったんだろう。
「ぐすっ……でて…」
聞き取れなかったが、これ以上周子を泣かせたままにするわけにもいかない。
「嫌いなわけないじゃないか。俺が可愛いと思ってスカウトしたんだぞ」
他のアイドルをあやしたり、なだめたりするのと同じように、周子の頭を撫でながら、優しく話しかける。
回転寿司に行くときには嫌がられたが、まさか抱きしめるわけにもいかず、馬鹿の一つ覚えで頭を撫でる。
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