過去ログ - モバP「世界中にヒーローと侵略者が現れた世界で」part12
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421: ◆EBFgUqOyPQ[saga sage]
2015/08/15(土) 22:50:29.56 ID:PWAS3CMco

 そのカビの生えたような男の隣で、ふわふわとした長髪の少女がこの場にそぐわぬような口調で言う。
 少女もまた白衣を羽織っているが、その風体はかび臭そうな男と同様に異質なものである。
 容貌こそただの少女であるが、けらけらと嗤うその表情からはある種の狂気がうかがえる。

「確かに『これ』に関する資料は少なすぎる。

管理局のせいで掘り起こす情報元さえも消されてしまいましたし……。

結局これに関しても、これの『大元』に関してもすべてを知っているのはあなたの父上だけということになりますよ。シキ」

 男の方、イルミナPは視線を水槽からちらりと、少女、シキの方へと移しながら言う。
 その視線は警戒心にも似た視線であり、その言葉も世間話をしようと口から出たものではなかった。

「だから唯一あの実験の真実と詳細を知るあたしに、この子の最終調整を頼んだのかなー?」

 だがイルミナPから発せられる警戒心などシキは意に介さない。

「その通りですよ。あの研究には我々を含むいくつもの組織が出資していましたからね。

他の組織も血眼になって裏切って行方をくらませたイチノセ博士を捜索しているのに一向に見つからない。

その上、ご丁寧に研究に関わっていた者はあなたを除いて全員に記憶洗浄(ブレインクリアリング)まで徹底されていたんですから……」



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