過去ログ - モバP「世界中にヒーローと侵略者が現れた世界で」part12
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445: ◆6J9WcYpFe2[sage]
2015/08/31(月) 22:19:21.51 ID:2hl+u/be0
「……あ、あのっ?」

「……似ている」

「えっ?」

……私以外にも、この時代にきた姉妹がいる?

そう思った私は、次の言葉ですぐに違うを気づきました。

「身長も違う、顔も違う、髪の色も違う、目の色も格好も違う。

だが、なぜだろうか? どこかが似ている……」

どうにも、わかりません。

私と同じような人が、この時代にもいるのでしょうか?

「そうだな……。 もし暇なら、俺の身の上話でも聞いていかないか?」

「……はい。」

どうも、かなり深刻な悩みを抱えているような気がします。

こういう人を見たのは……星間戦争の時以来でしょうか?

その頃のことは、私は記録の中でしか知らないのですけども……。

「俺はかつて、今の憤怒の街と呼ばれるところに住んでいた。 妻と娘の3人暮らしだ。

俺は教師で、妻は俺の元教え子だった。明るくて、優しくて、いつも俺の手伝いをしてくれた。

そして、妻は俺のひたむきに頑張る姿を見て惹かれたのらしい。

密かに交際を始めて、卒業式のあと、すぐに結婚したものさ。 妻を誰にも渡したく無かったからな。

妻も俺を誰にも渡したくないと思ったらしい。 周りからはお似合いのカップルだと言われたさ。」

「それはとっても素晴らしいですっ! うらやましいなぁ……っ」

「それもいろんな人に言われた。 娘も生まれて、順風満帆な人生だと思った。

だが……そんな妻や娘を、憤怒の街は奪った……。」

「えっ………」

「俺はあの日、街から離れた所で教鞭を取っていた。希しくもその日は俺の誕生日だった。

妻は俺の誕生日プレゼントを買って待っているからって言って、送り出してくれたよ。

それが、妻の最後の言葉だった………」

「………」

大切な人を失った人の気持ちは………私にはまだわかりません。

私は大切な人を失ったことはまだないから。

ただ、そういった人達を見たことなら、嫌になるくらいにはあります。

この人は、そうした人達と似ている……というより、そのものでした。


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