過去ログ - モバP「世界中にヒーローと侵略者が現れた世界で」part12
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535: ◆EBFgUqOyPQ[saga sage]
2015/12/08(火) 01:14:09.82 ID:OBJgOl+No

「あっ……かはっ」

 うまく呼吸できない。まるで深海に落とされたかのようにアーニャの瞳には光が届かない。
 殺気に当てられた体は思うように動かない。

(ああ……)

―――なんでこんな『化物』がここにもいるんだ?

 アーニャの想像上の中での意図しない殺気。
 その微弱な、プロでさえも気づけないような殺気に対して、店内の何者かは純粋な殺意として返してきた。
 それはあまりにも圧倒的で、途方もない。

(まるで、あの義手の女のような、明らかな敵意)

 決して仕事場の同僚に向けるものではない、自らの場所を侵すものに対しての迎撃行為。

(しかも……何人?)

 その中で、確認できたのは途方もない殺気は、最低限一人。
 周子や、大罪の悪魔にも匹敵するような魔神級の実力者。
 その殺気は、義手の女と対峙した時の比ではないほどであり、脳裏にあらゆる死を想起させる。

 さらにそれに隠れて複数の『格上』の殺気までいくつかアーニャには確認できる。

 だが、冷静でいられたのはここまでだ。
 圧倒的なアーニャと言う外敵に対する殺気の奔流は、少女の理性では耐えられない。
 これ以上は、アーニャには持たなかった。


  


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