過去ログ - モバP「世界中にヒーローと侵略者が現れた世界で」part12
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◆lhyaSqoHV6
[sagasage]
2016/02/07(日) 07:11:00.93 ID:ARR+iEHZo
──だが、発砲に伴う閃光が晴れた時、指揮官は己が目を疑った。
「……え?」
そこには、味方を一瞬のうちに全滅させ、そして自身がたった今撃墜した筈の機影はなかった。
代わりに、漆黒の"巨人"の姿が映し出されている。
「な……なんだと……」
巨人の左腕部には幅広の装甲が据え付けられており、その中央が白く赤熱している。
先のビーム砲撃を防いだという事だろうか。
「人型に変形……可変型機……だと?」
眼前の巨人が、今まで対峙していた戦闘機が変形した人型兵器であると認識した指揮官は、再度攻撃を仕掛けるべく機種を回頭させようとする。
「ッ!? く、動かん……!」
だが、いくら姿勢制御バーニアを操作しても、機体は全く動かない。
人型の右腕マニピュレータが、機体を押さえつけているのだ。
突然の出来事で隙を晒してしまったが故の状況だ。
死の危機に瀕し、指揮官の体感時間は引き伸ばされ、世界がスローモーションに映る。
人型の頭部──人間でいうところの"眼"の部分が赤く、妖しく輝き、シールド兼近接戦闘用ブレードを備えた左腕部を振り上げるのが見てとれた。
「(こいつは…………まさか……)」
自らに死をもたらさんとする相手とお互い睨み合ったまま、指揮官はかつて宇宙戦争真っ只中の戦場で伝え聞いた、ある噂を思い出していた。
──相対した者に絶望を歌わせる、戦闘機乗りの噂を。
「……フェリーチェ……カンツォーネ」
迫りくる大質量を前に無意識のうちに漏れ出た呟きは、自身の耳にさえ届くことは無く、コクピットが拉げ潰される音に消えた。
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