過去ログ - モバP「世界中にヒーローと侵略者が現れた世界で」part12
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◆EBFgUqOyPQ
[saga sage]
2015/04/24(金) 01:39:09.78 ID:NGKYIe+ko
竜の咆哮たるエネルギー砲を机でも引っくり返すかの要領で、上方へと逸らした。
明後日の方向に反らされたエネルギー砲はそのまま倉庫の天井を貫く。
天井は揺れ、さらに埃が落ちてくる。
そして再び向かい合うアーニャと義手の女。
アーニャの口からは先ほどの残滓とみられる光がビリビリと小さく走っている。
それに対し義手の女の両手の義手は、両方とも手首より先の部分が蒸発してなくなっていた。
「さすがに、これは予想外だったわ」
義手の女がそう言うと、両の義手が付け根の肩の部分から外れてゴトリと質量を感じさせるような音を立てながら地面に落ちる。
それと同時にどこからともなく新たな義手が、ジェットエンジンで女の元に飛んできて再び両の腕として納まった。
だがアーニャもそんなことは関係ないように、翼をはばたいて宙に浮く。
その理性を感じさせない視線は義手の女のみに向けられている。
「……まだ、マダ……コロセテナイ」
そんなアーニャの呟きと共に鳴り始めるメキメキと言う音。
結晶がアーニャの背骨に沿うように後方に向かって堆積していく。
それは巨大な竜の尾のように、長く荒々しい形を象った。
その結晶の尾は、鉱物であることを感じさせないようにしなやかに動き、その動きに呼応するように鱗がギラギラと輝く。
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