12:名無しNIPPER[sage saga]
2015/04/04(土) 01:48:25.72 ID:kTmzGD6d0
帝都東京に潜む反政府組織の幹部を抹殺せよ。
司令と呼ばれる人間の命令が俺たち機甲兵に下された。
「――ねえ01、今回は面白くなりそうだね!」
作戦会議が終わり戦闘準備へ移る俺。
そんな時に「01」と俺の名を呼ぶ女。
機甲兵としての認識番号、俺の場合は「201」。それは生産順なのかどうかは分からないが、そんな俺は他の機甲兵から略して「01」、マルイチなどと呼ばれている。
「02、お前は人殺しが楽しいとでも言うのか?」
俺に話しかける女。
彼女も俺と同様機甲兵、サイボーグだ。
彼女の認識番号は202。だから略して02、マルニと呼ばれている。
長い黒髪、真白な肌、スラリと伸びた背、手足。そんな姿の02は和服を意識したような戦闘服を身に纏い、官憲や士官がぶら下げているようなサーベル、幾つもの弾納をぶら下げて片手には自動小銃を持っている。
「いや、楽しいとかじゃないけど…… それにしても最近はずっと小規模な任務ばっかりだったし」
「任務に楽しいも何もない。任務は任務に過ぎない」
「01は堅物だよねぇー、そんなんだから皆から敬遠されるんだよ?」
「黙れ。俺たちは人形だ―― ただ任務を遂行するのみ」
僅かに残る人間性を必死に拭い去るように。
それはまるで己に言い聞かせているようであった。
俺は人形だ。
人形に人間性は必要ない。
「そろそろ時間だ。行くぞ――」
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