過去ログ - 千早「weepin in the rain」
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1:名無しNIPPER[sage]
2015/04/04(土) 15:06:35.47 ID:082bP4OSo
ssとしては初作品です

・表題に『千早』とあるが、内容はPの一人称語り
・とある歌が元ネタ。独自解釈、内容いじりあり
・地の文・キャラ崩壊注意


Zero/ ◆VnQqj7hYj1Uuの代行

SSWiki : ss.vip2ch.com



2:Zero/ ◆VnQqj7hYj1Uu[saga]
2015/04/04(土) 15:09:35.83 ID:pxNEB4omO
作者です。

代行ありがとうございました。
お騒がせしてすいません。

以下略



3:Zero/ ◆VnQqj7hYj1Uu[saga]
2015/04/04(土) 15:10:54.75 ID:pxNEB4omO
「……雨、か」

天気予報の通り、降り出した夕立。持っていた傘を開く。

事務所へと続く道を歩きながら、俺はぼんやりと雨が降る街を眺めていた。
以下略



4:Zero/ ◆VnQqj7hYj1Uu[saga]
2015/04/04(土) 15:13:13.36 ID:pxNEB4omO
当時、俺はとある少女をプロデュースしていた。

名前は如月 千早……俺が初めて担当したアイドルであり、とても高い歌唱力を持つ少女だった。

最初、彼女は不愛想でそっけない態度しか取ってくれなかったが、時間とともにその冷たさは消え、俺に甘えてくれるようになっていた。
以下略



5:Zero/ ◆VnQqj7hYj1Uu[saga]
2015/04/04(土) 15:22:42.96 ID:pxNEB4omO
−−だけど。

いつからだろう。

これまで快進撃を続けていたはずの千早が、伸び悩むようになったのは。
以下略



6:Zero/ ◆VnQqj7hYj1Uu[saga]
2015/04/04(土) 15:24:42.60 ID:pxNEB4omO
そして、あの日……

あの日も今日のように、雨が降っていた。

「プロデューサー、話って何ですか?」
以下略



7:Zero/ ◆VnQqj7hYj1Uu[saga]
2015/04/04(土) 15:43:32.03 ID:pxNEB4omO
「……千早」

「俺はもう、千早にはついていけないよ」

「えっ……?」
以下略



8:Zero/ ◆VnQqj7hYj1Uu[saga]
2015/04/04(土) 15:48:51.70 ID:pxNEB4omO
「な、何を言うんですか・・これじゃまるで……」

「多分、千早が考えている通りで間違いないと思う。これは別れ話だ」

「っ……」
以下略



9:Zero/ ◆VnQqj7hYj1Uu[saga]
2015/04/04(土) 15:50:56.82 ID:pxNEB4omO
切り出してしまった話は、もう取り消せない。

ましてや、こんな話なら。

「なぜです・・私に悪いところがあるなら直します!だからそんなこと」
以下略



10:Zero/ ◆VnQqj7hYj1Uu[saga]
2015/04/04(土) 15:52:01.47 ID:pxNEB4omO
「俺じゃもう、千早には釣り合わないんだよ」

「だからもう……」

「嫌っ……!嫌です!」
以下略



11:Zero/ ◆VnQqj7hYj1Uu[saga]
2015/04/04(土) 15:54:17.43 ID:pxNEB4omO
千早の行動からは、『俺から離れたくない』……そんな意思が感じられた。

彼女の寂しさを感じたからか、俺はその腕を振りほどくこともできず、ただ彼女の瞳を見つめ続けることしかできなかった。

「そんなこと言わないで下さい!私には、あなたが必要なんです!」
以下略



12:Zero/ ◆VnQqj7hYj1Uu[saga]
2015/04/04(土) 15:55:30.45 ID:pxNEB4omO
「お願い、します……私を、見捨てないで下さい……」




以下略



13:Zero/ ◆VnQqj7hYj1Uu[saga]
2015/04/04(土) 16:08:16.49 ID:pxNEB4omO
それだけ言うと、千早はその場で泣き崩れた。

−−俺たちは、あまりにもお互いを傷つけすぎた。

全ての原因は、俺にある。
以下略



14:Zero/ ◆VnQqj7hYj1Uu[saga]
2015/04/04(土) 16:10:12.98 ID:pxNEB4omO
辛くて、苦しくて。俺の目からも、涙が溢れた。

降り続く雨の中、俺たちはひたすら涙を流し続けた。

千早の目に映る雨粒もまた、光り輝く蛍のようで。
以下略



15:Zero/ ◆VnQqj7hYj1Uu[saga]
2015/04/04(土) 16:11:16.01 ID:pxNEB4omO
ただ俺は千早をトップにしてやりたかっただけなのに。千早を心から大切に思っていたのに。

……なんでこうならなければならなかったんだろう。

俺にもっと力があれば。
以下略



16:Zero/ ◆VnQqj7hYj1Uu[saga]
2015/04/04(土) 16:12:19.81 ID:pxNEB4omO
でも、千早には俺と違って才能がある。

千早はこんな所で消えるような奴じゃない。

だからこそ、俺は。
以下略



17:Zero/ ◆VnQqj7hYj1Uu[saga]
2015/04/04(土) 16:13:07.55 ID:pxNEB4omO





以下略



18:Zero/ ◆VnQqj7hYj1Uu[saga]
2015/04/04(土) 16:27:58.49 ID:pxNEB4omO
千早は、俺から自由になるべきだ。

そうすることが、彼女のためなんだ。

そうすることが……
以下略



19:Zero/ ◆VnQqj7hYj1Uu[saga]
2015/04/04(土) 16:30:19.36 ID:pxNEB4omO
俺は涙を流しながらも、泣き崩れたままの千早をなんとか車に乗せて、家まで送った。

俺は最低だ。いくら恨んでくれても構わない。そう、彼女に言い聞かせて。


以下略



20:Zero/ ◆VnQqj7hYj1Uu[saga]
2015/04/04(土) 16:31:22.27 ID:pxNEB4omO
俺は、あの雨の夜の出来事を忘れることはないだろう。

いや、忘れてはいけないんだ……あの涙も、千早のことも。


21:Zero/ ◆VnQqj7hYj1Uu[saga]
2015/04/04(土) 16:33:02.66 ID:pxNEB4omO
今でもまだ、あの時の光景は心に焼き付いている。

涙を流し続ける千早のことも。ただぼんやりとその光景を見つめ続けるだけだった俺のことも。

信頼し合って、お互いに支え合ってきた日々も。
以下略



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