過去ログ - ABE NANA Z〜アイカツの「F」〜
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◆2YxvakPABs
[saga]
2015/04/10(金) 22:46:57.38 ID:N8MCYESO0
――*――*――*――
「はい。それじゃ、行きますよぉ。さんはい」
「おーれはすてきな、バイキンマ」
「アウトォオオオオオッッッ!!!!」
今日は歌のレッスンだった。
ある程度の発声練習が終わった後、なんでもいいから彼に知っている歌を歌ように言ったのだが、いきなりウサミンセンサーに引っかかったようだ。
たぶん、歌の上手い下手の話ではない。
ちなみに、レッスン時は第一形態だ。
「ふむ、歌いやすくて知っている歌だったんですけどねぇ」
「すいません。クオリティ的にアウトです。完成度高すぎです」
菜々は胸の前でバッテンマークを作って止めた。眼にも見えない早技でどんな敵でもイチコロにしてしまいそうだったから危険だと判断した。
「ふぅー、そろそろ休憩しますか」
「もうですか?」
「ナナの体力は、1時間しかもたないんですよ」
「ほっほっほ、1時間も戦えれば充分ですよ」
「戦闘力万超えの方々と同じレベルで考えないでください」
とはいえ、体力面で若いアイドルに劣っているような気がしないでもない。
もちろん、小学生組とか、そういう若い組である。決して、卯月たちの事ではない。
水分補給を終えた菜々は、そっと立ち上がった。そのまま無言でレッスン室を出ていこうとしたら、フリーザに呼び止められてしまった。
「おや、菜々さん。どちらに行かれるのですか?」
「あ、えっと、ちょっとお花を積みに……」
「ほっほっほ、そうでしたか。呼び止めてすいませんでしたね」
「いえいえ」
「ちなみに、ここに空のペットボトルがありますよ」
「アイドルに何させようとしてんですかッッッッ!!!!!」
「水不足の惑星を攻める時はこうしてペットボトルを持参させ、ペットボトル一本分の水をひたすら繰り返し……」
「いやいや、聞きたくないですよそんな生々しい話! そもそも、ここは水が星全体の7割を占める地球ですよ!」
「分かっていますよ。フリーザジョークです」
「文字通り背筋が凍るようなジョークですね……」
やれやれと扉から出て行く菜々。すると、背後からフリーザも着いてきた。どうやら、フリーザもトイレに行くようだ。
というか、フリーザも排出行為をすることに驚きを隠せない菜々だ。
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