209:名無しNIPPER
2015/04/22(水) 21:27:48.15 ID:IR8szYFoO
――――――
花陽によると。
にこちゃんは1週間後に放送される番組の収録をしているらしい。
そのなかでも、収録スタジオの候補として有力なのは3ヶ所。
その3ヶ所のどこかに、にこちゃんはいる。
もちろん確定ではないけど。
それでも手がかりには違いない。
そして、今は……。
――――――
真姫「なんでっ、はぁっ! こんなに、遠いのよっ!」
3つのスタジオの中の1つ。
そこの最寄り駅のバス停から走っている最中ってわけ。
運動不足が祟って、息は切れるし、足も痛いけど。
真姫「携帯の電源くらいっ! はぁ、はぁっ……入れときなさいよっ」
そもそも電話が通じれば、ダッシュなんてしなくてすんだのにっ!
息切れしていても、そんな風に毒づく。
さっきからにこちゃんに電話はしてるんだけど、電源を切ってるみたいで通じない。
だから、とりあえず一番近いスタジオに向かうことにしたんだ。
え?
ダッシュじゃなくてもいいんじゃないかって?
……ま、そうだけど。
けど、私の決心が鈍らないうちに、ね。
にこちゃん曰く、私はヘタレらしいから。
土壇場で引く癖がついてるって。
真姫「ふ、ふふっ……見てなさい、よっ」
真姫「目にもの見せてやるわっ」
にこちゃんの呆気に取られた顔を想像して、ラストスパート。
私はやっとのことで、たどり着いた目の前のスタジオの中に駆け込んだ。
と、同時に、ある人物の姿が私の目に飛び込んできた。
それは私が求めていた人ではなく、
真姫「あ、あなたはっ」
「あら? こんにちは、真姫さん」
「そんなに慌ててどうしたのかしら?」
にこちゃんと同じ、現役のアイドル。
元A-RISEのリーダー。
ツバサ「もしかして、私の応援かしら?」
綺羅ツバサ。
彼女は昔と変わらないいたずらっ子のような微笑みでそう聞いてきた。
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