過去ログ - 乃々「ここ、どこなんですか……」
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2:名無しNIPPER[saga]
2015/04/12(日) 00:15:39.74 ID:gs2y2Pp50
辺りを包み込む花と草の香り。その香りに刺激されて目を覚ました少女は、自らが置かれた状況をぼんやりと
認識してつぶやいた。
乃々「ここ、どこなんですか……」
3:名無しNIPPER[saga]
2015/04/12(日) 00:16:06.26 ID:gs2y2Pp50
今の状況になった理由を掴むきっかけとなるはずの記憶を思い起こそうと必死になる乃々だったが、ふと屋敷の
側に捨てられるように置かれた人形を目にすると、自分でも不思議なことにそれまでの疑問がすべて吹き飛び、
ただただその人形に目を奪われてしまった。
4:名無しNIPPER[saga]
2015/04/12(日) 00:16:40.57 ID:gs2y2Pp50
???「これはまた……今度の狩人はまたずいぶんと幼く可愛らしいお嬢さんだ」
乃々「狩人……えっ!?」
5:名無しNIPPER[saga]
2015/04/12(日) 00:17:11.76 ID:gs2y2Pp50
???「ふむ」
あまりにも頼りない少女の姿に、老人は困った表情を見せる。
6:名無しNIPPER[saga]
2015/04/12(日) 00:17:44.63 ID:gs2y2Pp50
乃々「――……あ、おいしい」
屋敷に案内され、自らをゲールマンと名乗った老人から渡された紅茶を口にした乃々は、その甘さと温かさに
少しばかり癒される。
7:名無しNIPPER[saga]
2015/04/12(日) 00:18:16.03 ID:gs2y2Pp50
泣きそうになる乃々にゲールマンは彼にしては珍しく慌てた様子を見せたが、それ以上に驚かせるものが
彼女の足に触れた。
乃々「……ふぇ?」
8:名無しNIPPER[saga]
2015/04/12(日) 00:19:16.62 ID:gs2y2Pp50
ひとまず使者から逃げるように椅子から立ち上がった乃々は、屋敷の入り口に向かって歩き出そうとする。
ゲールマン「どこへ行く?」
9:名無しNIPPER[saga]
2015/04/12(日) 00:19:46.37 ID:gs2y2Pp50
乃々のつぶらな瞳に一瞬走った狂気に、少女が順調に夢の影響を受けていることを確認したゲールマンは、
あえてそれを気づかないフリをして質問を返す。
ゲールマン「それにしても突然元気になったじゃないか、どうしたのかね?」
10:名無しNIPPER[saga]
2015/04/12(日) 00:20:25.41 ID:gs2y2Pp50
なにがなんだか分からないと疑問の表情を浮かべる乃々の姿は、永い間夜を過ごすゲールマンにとって
久しぶりに見た純粋な人の愛嬌というもので、それが彼自身にとっても驚くべき善意をもたらした。
ゲールマン「さて……外へ出るとしても、今のヤーナムは戦う力が無ければ危険だ。そのために君にはこれを貸そう」
11:名無しNIPPER[saga]
2015/04/12(日) 00:21:23.47 ID:gs2y2Pp50
ゲールマン「よろしい、今君に見せたのは『湖』と『左回りの変態』というカレル文字だ。これがきっと君を助ける」
見せられたカレル文字のうち片方があまりにも酷い名前だったため、少々顔が引きつる乃々であったが、確かになにか
身体が動かしやすくなった感じがするため、素直にお礼を述べておくことにした。
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