過去ログ - 高垣楓「一線を越えて」
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17:名無しNIPPER[saga]
2015/04/12(日) 21:03:58.60 ID:HxMRahMLo
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 「――おわっ!?」


重たい目蓋を開くと、プロデューサーさんの驚いた顔が目の前にありました。
……あ、寝癖付いてる。

 「おはようございます」

 「あ、おは……ってそんな場合じゃなく!」

 「……?」

辺りを見回すと、旅館の私の部屋だと気付きました。
続けて私の両腕を探して、彼の背中へ回されているのを見付けました。

 「ああ、すみません。お酒くさいですよね」

 「いえ、俺も……だからそんな場合じゃなくてですね!」

ぐいと彼から引き離されて。
そのまま布団の上をころころと転がって、畳へ流れて止まりました。
これ、ちょっと楽しいかも。

 「大丈夫…………だよな……?」

慌てた様子で、プロデューサーさんが全身を触って確かめます。
私も自身を確認してみると、いつ着替えたのか記憶に無い浴衣を身に纏っていました。

 「えーとですね、高垣さん」

 「はい」

 「…………何も……ありませんでしたよね……?」

 「はい」

 「……はぁぁぁっ…………」

プロデューサーさんが、複雑な表情で長く息を吐きました。
やっぱりお酒くさい。


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