過去ログ - アストルフォ「ボクがジークを幸せにするんだ!」
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◆BAKEWEHPok
[saga]
2015/04/23(木) 22:57:29.99 ID:YUQ4sy2Zo
True endです
「かくて世界は変わらないままってね……これでよかったんだろうってそう思いたいけどさ。
………………やっぱり…………寂しいよジーク…………」
アストルフォは昼間の窓辺で独りごち、ぐすっと鼻をすすった。
冷えて澄んだ空気の空は日照時間が短くて、太陽が既に下りはじめている。
聖杯大戦は終わった。しかしジークは竜となって行ってしまった。
ユグドミレニアで居候している最中、ふとした時に城に在ったジークとの思い出を振り返ってしまうのだ。
(キミはボクを信じてくれていたのに……ボクってこんなクヨクヨしてた奴だったかなぁ……)
胸にぽっかり穴が開いたようだなんて、月並みな言葉が頭に浮かぶ。
ラインが繋がっていたとしても、あるいは繋がっているからこそ。
ジークと遥か遠い隔たりを感じてしまう。
戦いは終わり魔術師達はそれぞれの道を選び歩いて行こうとしている。
アストルフォにだって第二の生を受けて未だ見ていない世界を巡りたい気持ちはある。
それでも。
それでも。
彼がどこにもいないという事実が辛かった。
アストルフォの辞書には後悔の単語などない。
けれどもあの日あの時あの瞬間カウレスとレティシアを置いて、もしくは連れて行ってでも
ついていけばよかっただなんて考えてしまう。
在り得ない仮定だ。
仮令そんなことをジークが望んでいないとしても浮かび上がってしまうのだ。
「泣いてすがったらやめてくれたかな…………
うーん……無理だろうなぁ……見かけによらず頑固だもんねジークは。ジークは寂しくないのかなぁ……」
いや、きっと寂しいに決まっている。
それでも人が人であってほしかったのだ。
救いなど求めていないと、断固拒否して行ってしまったのだ。
「でもね……どんなに生き汚くてもみっともなくてもさ、ボクはキミがいてくれるだけでよかったのに」
救いの聖杯を異界へと持ち去った竜。
しかしその救いは永遠という名の停滞にしか過ぎない。
もしジークが留まれば世界は恒久の平和と共に全ての熱を失っていただろう。
末路は静寂と虚に閉ざされた人類のなれの果て。
そうとわかっていてもジークが行ってしまったのが悲しかった。
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