過去ログ - アストルフォ「ボクがジークを幸せにするんだ!」
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32: ◆BAKEWEHPok[saga]
2015/05/20(水) 03:27:13.93 ID:Jl2zNKDro
「私は素敵だと思います。あんなに激しい戦いでしたから。
 きっと通じ合うものがあったんですね。」

肯定するレティシアの様子はなんというか、若干の陶酔を秘めている。
むしろそれがいいといった様子だ。
出来ればまた見せて頂きたいです。
小さくそんな声を漏らすほどに。

「だ、ダメですよレティシア! 貴方は敬虔な教会の信徒じゃないですか!」
「あー……修道女のレティシアにはちょっと刺激が強すぎたかもねぇ」
「そういうものなのか?」

あろうことか。
朝まで繋がっていた二人を見てしまい、レティシアは何かに目覚めてしまっているようだった。
凛々しい美少年と、どう見ても美少女にしか見えない美少年が愛しあう姿は暴力的で衝撃的だったようだ。

「違います。私は愛というものの形を一つ知っただけなのです」
「だったら心の中で二人が絡んでるのを想像しないでください!」
「その、俺達に何か問題があるのでは?」
「いいのいいの。ボク達が愛し合ってるのが本当だからこそジャンヌもレティシアも思う所があるんだよ」

一人二役で会話というか喧嘩している様子はなかなかに奇異で、ジークも疑問をアストルフォへと向ける。

「いいですか! 聖書にはこう記されています。
 女と寝るように男と寝てはならない。それはいとうべきことであると。
 主は寛大です。姦淫ではありますが全てが裁かれるとは言いません。悔い改めれば――」
「しかし、あんなに幸せそうなお二人を見て罪だなんて、とても……」

言い合っている少女らを見てアストルフォはにんまりとチェシャ猫のように笑う。

「色々大変なんだねぇ。なんならジャンヌとレティシアも混ざってみればいいと思うよ」
「なんですとぉ……!」
「しかし愛する人というのは一人ではあるべきだろう。そうみだりに行うことでは」
「ジークはそうだよねぇ。だったらボクが入れるほうに回るのもいいかも。ジークが許してくれるんなら」
「……そ、それは……」

アストルフォとジャンヌを見て視線が彷徨うジーク。
生後数週間にはちょっとばかり荷が重い選択のようだ。
アストルフォはそれをわかっていて楽しんでいるようだったが。

「……ジークさんとアストルフォさんに囲まれてる私……? 素敵です……」
「うわぁーん、レティシアが堕落してますぅ……!」

喜びながら頭を抱える器用な少女を見ながらアストルフォは悩むジークに腕組みして歩き出す。

「ふふふっ、面白いなぁ! やっぱり生きてるっていいよね! 楽しいよね!」
「……あ、ああ。なんだかわからないが、君とこうしていると楽しい」

結局は、肴にして遊ばれているだけで。

「ちきしょー! 結局私の人生は同性愛者尽くしなんですかー……!」

お空のどこかでジルが嘆きそうな叫びが冬の空気へと消えるのだった。


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