過去ログ - やはりわたしの青春ラブコメはまちがっている。
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27: ◆hFO8AUe7/Y[saga]
2015/04/23(木) 19:17:00.27 ID:+4eN97YB0
 ことん、とカップを先輩の手前に戻す。
 その音がいやにはっきりと聞こえ、不思議に思い首を動かすと結衣先輩と目があった。

「え……」

 口元を両手の先で押さえ、あわあわとする結衣先輩。
 何が起きたのかと雪ノ下先輩に視線を向けると、雪ノ下先輩は雪ノ下先輩で固まっていた。

「えー……っと……」

 なにこの空気……。
 ちょっと間接キスしただけなんだけどなー。

 そっぽを向き顔を赤らめる先輩。
 頬を紅潮させてわたしの唇を注視する結衣先輩。
 こほんと咳払いをして問い詰めるような視線を浴びせてくる雪ノ下先輩。

 三人の顔を順々に見ていると、キスという単語が際立ち、なんだかもの凄く恥ずかしいことをしてしまったのではないだろうかと思えてくる。
 自然と俯きがちになり、熱くなった頬をさする。

「恥ずかしいならすんなよ……」

 沈黙を破った先輩は呆れた声音でそうつぶやく。

「ち、違いますよぅ……。なんか、変な空気になっちゃったので……えーっと、ごめんなさい」

 俯いたまま謝罪の言葉を述べる。

「……別に同じカップで紅茶を飲んだだけだろ……。き、気にすんな」

 全く平然と出来てない調子で告げ、ぐいっと紅茶を呷る先輩。
 まだ結構な量が残っていて、ごほごほとむせた。
 誰が一番気にしてるんですかー!
 うぅぅ……キスしちゃった。



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