過去ログ - やはりわたしの青春ラブコメはまちがっている。
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◆hFO8AUe7/Y
[saga]
2015/04/23(木) 19:19:40.56 ID:+4eN97YB0
雑踏の中に紛れ切れてない腐った目を発見。
片手を振り上げながら小走りで近づいていくと、やはり先輩だった。
ダークグレーのPコートは厚手で暖かそうだ。
どうすれば奪えるだろうかと思案してしまいそうになる。
「はぁっ……お待たせしましたー」
途中でバックを後ろ手に持ち替え、先輩に向かって大きくとんっと踏み込む。
背を反らして先輩の顔を見上げた。
「ん?」
黙りこくる先輩にきょとんとした表情を見せる。
どうしたんだろう。
「あー……、結構待ちました? もしかして早く来てくれちゃったり、とか?」
うむむーと考えるような仕草を取る。
今回はあざとさを狙わずに早く来たんだけどなー……まだ十時まで五分あるし。
「あぁ、いや、珍しいと思って……また待たされるもんだと思ってたわ」
「あー、そういう……もうしませんよー」
むすーっと頬を膨らませて睨むと不思議なものを見るような目で見られる。
「だって、先輩待たせても文句言われるだけなんですもーん」
「そりゃあそうだろ、俺だぞ俺」
悪びれた様子もなく、だって俺だよ? とポイントの低い主張をしてくる先輩。
減点100。
「ま、いいですけどねー。治るものだとも思ってないですし」
「そうか、助かる」
「うっわー、ポイントひっくーい」
そんなポイントいらねぇよとさっさと歩き出す先輩の隣にぴとっとくっついてわたしも歩みを進める。
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