過去ログ - 響「・・・強くなりたい」 響鬼「よろしくっ、シュッ!」
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21: ◆li7/Wegg1c[saga]
2015/04/28(火) 21:34:45.47 ID:y2VBYbOF0

「さっ、もう帰ろう。みんな、待ってるよ?」と祥鳳。

「と言うか、みんな待ちきれずに迎えに来ちゃったみたいだけどね」瑞鳳が肩をすくめて言う。

直後、ドタバタと足音を立てて、少女たちが駆け込んできた。

「すみませーん! この辺に銀髪の女の子は来ませんでしたかー!?」

「あっ! 響!」

「ようやく見つけたのです!」

暁、雷、電の三人だった。

「みんな、どうしてここが・・・?」と言いかけて、響は気付いた。
祥鳳と瑞鳳がこちらの居場所に気付いたならば、艦載機や電探で雷達に場所を教えていてもおかしくはない。

「もう! 響はいつもそうなんだから! 一人で勝手に悩んで勝手に突っ走って! 私が一番年上なんだから相談くらいしなさいよ!」と暁。
その手や服は、レディーらしからぬ泥まみれで傷だらけだった。
きっと今まで必死で響を探していたんだろう。祥鳳は暁を見てそう思った。

「そうです! 私達四人で一人の第六駆逐艦隊なのです!」と電。
響のいない寂しさと不安で泣きはらしたせいか、その目はやや赤くなっていた。

「もう! たまにはもっと私達を頼っていいのよ!」と雷。
彼女は頼りがいとは程遠い背丈の持ち主だが、その母性をも感じさせる言葉は響の心に響き渡る。

「みんな・・・、ありがとう・・・。ごめん・・・!」
響は堪えきれず、泣き出した。

「ふぇぇ・・・、良かったのです・・・!」
釣られて電も泣き出す。ついで暁と雷も泣いてしまう。

四人は抱き合って、泣き始めた。
(・・・安っぽい青春ドラマみたい)

響は思った。

だがひとしきり泣きだしたせいで、どこか胸の奥がスッキリしたのもまた事実だった。まるで、曇っていた心が透明になったみたいだった。

「一件落着だね・・・」

「えぇ・・・」

祥鳳と瑞鳳はようやく四人揃った暁たちを、暖かく見守っていた。



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