過去ログ - 八幡「人の評価なんて当てにならねえ」
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56:1 ◆JY8EwYSc26[saga]
2015/04/30(木) 06:04:19.54 ID:ecQ0BIE6o
そして一色が意を決し、自らスカートに手をかけたところで俺は一歩踏み出すと彼女の両腕を握りしめ、耳元で告げた。

「お前の覚悟はわかった。だからもういい」

こんな状態で俺の顔は見たくないだろう。俺も見ていられなかった。握った両手をそっと離すと、自分のジャケットを脱いで一色に羽織らせる。そのまま糸が切れたように一色は俺の胸に顔を預けると泣き声が響いた。何度も謝罪の言葉を口にして、落ち着くまで俺は遠くの空を眺めていた。

「せん……ぱ……い」

やり過ぎなのは自覚していた。だからなるべく穏和に語りかける。

「悪いことした奴には罰が必要だった。お前はもうしないだろ。これ以上は何の意味もない。悪かった」

「ご、ごめ……ん……なさっ……い」

「葉山に甘えておけ、こんなチャンスないだろ。ジャケットは葉山に渡してくれれば良い」

俺は踵を返しそのまま扉を開けて階段を降りる。足音が響く中、降り切った階段の下に葉山が居る。時間は最初の時間から既に一時間は経過していたようだ。明るかった日はもう千葉の空に無く、今頃別の国を照らしているだろう。


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