過去ログ - 八幡「人の評価なんて当てにならねえ」
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82:1 ◆JY8EwYSc26[saga]
2015/05/01(金) 00:15:04.36 ID:mO4k107Zo
「ごめんなさい」

相模は俺の前で頭を下げた。弱々しくも拙い声が俺に届いた。この短時間で冷静になったのか、葉山の言葉にはそれほど人を動かすものでもあるのか、葉山が敵に回ることを想像したのか、本人は何も口を割らないだろう。俺には後悔しているようには見えない。ただ葉山はその姿を見て、俺に返事を促す。

「比企谷」

なんと返せば正しいのだろう。相手にここまでされた以上許すことはできない。相模はまた明日から俺のことを貶めるだろう。信じることは出来ない。されたことを忘れることはできない。聖人君子にはなれない。その言葉も取ってつけたものだと思っている。俺の答えは……。

「……もうするなよ」

それだけだけだった。

葉山が相模に俺の私物を片付けるように促すと、俺の下まで近づく。その顔は妙に晴れやかで、誰もが知るいつもの葉山隼人がいた。

「もっと甘い言葉で宥める物だと思ったんだがな」

葉山はふっと笑う。

「君の影響かもな」

「俺が?冗談だろ」

作っているような、それでいてどこか自然に笑って答える。

「さてね。これでチャラって事でいいかい」

「あぁ。お疲れ」


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