過去ログ - お題ください、ショートショートします
1- 20
6:マッチョ、メガネ、ビッグバン[saga]
2015/04/30(木) 00:22:57.91 ID:FqSE0XcJ0

遺伝かはたまた別の要因なのか、千年前あれ程男子の象徴だった筋肉は、今では蔑みの的だった。


「ぼ、僕だって、……痩せたいし、お洒落な服着てみたいし、……でも、体質で、仕方なくって」

「ねぇマッチョが何か言ってる〜」

「マジ受けるんですけどォ」

「ぼ、僕は……」


歯向かうことなどできようか。

ここで歯向かって、万が一男子にあらざる強靭な力で相手を倒してしまえば、その事さえ揶揄の対象となり得るのだ。

彼は自分がマッチョに生まれた事を憎みながら、唇を噛んでじっと耐え忍ぶしかないのだった。


自身の中の牙に怯えながら。


「あー面白かった。こんなマッチョほっといてさっさと帰ろうよ」

「そうだねー。 あ、マック寄っていこうよ」

「賛成〜!」


男のくせに。

イジメてくる彼女らよりも、自身の鋼の様な筋肉が疎ましかった。


視界も滲む。


「何で僕だけこんなマッチョなんだ……う、うう……好きでマッチョに、生まれた訳じゃない、のに……」

「どうしたの?」

「!」


泣いていると声がした。

見上げると知った顔。


彼女はクラス委員をやっていた。

皆に慕われながらも真面目で、マッチョを気にせず話しかけてくれる数少ない女子だった。


「ねぇ、これで涙拭きなよ?」


ハンカチを差し出す彼女が、彼は好きだった。


<<前のレス[*]次のレス[#]>>
9Res/4.64 KB
↑[8] 前[4] 次[6] 板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。




VIPサービス増築中!
携帯うpろだ|隙間うpろだ
Powered By VIPservice