過去ログ - 扶桑「私たちに、沈めとおっしゃるのですか?」 提督「そうだ」
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134: ◆bBUdJHUgklsz[saga]
2015/06/14(日) 20:24:34.67 ID:QZu7hoVs0

暗闇の中で、無理やりにでも光を見出そうとした。
 無茶苦茶だと分かっていても、やるしかなかった。
 希望とはまた違ったものを、強引ながらも作り出し、それを見据えて。
 
 ……見据えて、見たものは、無慈悲なまでの絶望だった。
 
 
 「――ぁ」

 そう小さく漏らしたのは、山城だった。
 今まで2人を、言い方はおかしいが、均等に狙ってきた敵の攻撃。
 その砲弾の雨が、すべて自分に向かっている。
 敵は、おそらく既に自分たちが戦う相手が僅か2人であることに気づいたのだろう。
 であるならば、何もわざわざ2人同時に攻撃を加える必要もない。
 各個撃破した後、もう一方を嬲ればいい。戦力的にも、時間的にも、戦況は深海棲艦側に大きく分があるのだから。
 

「くっ!?」

 振り落ちる砲弾を見据え、必死で回避を試みる。
 着弾点を予測し、行動に移る。
 1発目はすぐ横に移動し、簡単に避ける。
 2発目はひらりと身を翻し、華麗に。
 3発目、4発め、5発目、と増えていくたびぎりぎりの行動になっていく。
 そして。

「ぐっ!? きゃああっ!?」 

 ついに避け切れなかった攻撃が、山城に直撃した。





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