過去ログ - 扶桑「私たちに、沈めとおっしゃるのですか?」 提督「そうだ」
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156: ◆bBUdJHUgklsz[saga]
2015/07/12(日) 21:11:56.98 ID:bRN/X0s30


 夜の鎮守府の静けさを破るように、駆け抜ける音が響く。
 帰投したばかりで疲れもあるというのに、構うことなく彼女たちはそのペースを落とすことはしない。
 反対に、目的地が見えると落とすどころか逆に心なしかさらに上げたようにも見えた。
 結局、扉を開けるために少し止まっただけで、しかし部屋には勢いよく飛び込んだ。

「帰投したよっ、司令官!」
 
 先頭を走っていた時雨が声を上げる。
 その声とほぼ同時に、扶桑たちの護衛についていた西村艦隊のメンバーが雪崩れ込む。
 薄暗い部屋に反して、努めて明るい声音が響く。

「ご苦労」
「司令官の指示通り、各諸島に燃料と弾薬の補給分を置いてきたよ。……微々たるものだけどね」

 第2、3、4諸島に補給用として燃料と弾薬をそれぞれ設置。
 撤退したとしても、これで少しだろうが回復をすることができる。
 もっとも、鎮守府の貯蔵量、他海域への派遣部隊に持たせた分などもあるため、その量は微々たるものだ。
 さらに言えば、補給できるのは燃料と弾薬のみであり、傷の手当てができるようなものは何もない。
 戦闘で消費した燃料と弾薬は回復できても、擦り減った体力と、その身を襲う痛みを癒す手段はない。


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