過去ログ - 扶桑「私たちに、沈めとおっしゃるのですか?」 提督「そうだ」
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◆bBUdJHUgklsz
[saga]
2015/07/12(日) 22:09:45.60 ID:bRN/X0s30
「援軍は、後どれ位で到着しますか?」
「つい30分ほど前、北方海域から出撃した、との連絡が入った。……早くてもあと3時間といったところだな」
「3時間……」
だれかが、その長すぎる時間を呟いた。
敵の大群を、たった2人で、あと3時間も耐え凌がなければならない。
その壮絶さを想像して、改めて扶桑と山城が赴いた地獄を思い知る。
誰もが、拳を握りしめ、唇を噛みしめる。
だがしかし、誰もがその眼に、表情に、悲壮感はない。
其処にいるものの誰もが、信じていた。
扶桑と山城は、きっと勝つ。
根拠は、ない。
その絶望的なまでの戦力差にあって、99%敗北が決まっている状況において。
妄想の垂れ流しだとでも、夢物語だとでも、好きに言えばいい。笑いたい奴は笑えばいい。
それでも、誰もが勝利を疑わない。
扶桑と山城は、私たちの家族は、負けない。
血が流れ、弾が尽きようとも、彼女たちの心は折れないと。
そう信じているからこそ。その身を案じはすれども、結果は案じなどしない。
「あ、そうだ提督」
「なんだ?」
「間宮さんに料理作ってくれるよう、お願いしてもいい?」
その突然のお願いに、提督は意味が解せない、と頭に?を浮かべる。
そんな提督を見て、クスッと笑い、笑みを浮かべ、言う。
「祝勝会の準備さ」
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