過去ログ - 元お嬢様「安価とコンマで旅歩き生活」吸血鬼「やっとその6ね」
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970:ハルカ短編 ◆k9ih1s9J/w[saga]
2015/12/19(土) 19:55:28.07 ID:azzTOe6To
ハルカ（外国の血を引いているあたしは、みんなと違うと思われるのが嫌で、いつでも他人の目を気にしていた）

ハルカ（決して前に出ようとせず、でも暗いと思われないよう、注目を浴びないように振る舞ってきた）

ハルカ（学校に行ってたのは3年前だけど、今でも知らない人に話し掛けるのは苦手）

ハルカ（一人で仕事をこなす日々ももう2か月過ぎる）

ハルカ（でもこれじゃいけない。仲間が欲しい。あたしは仲間の後ろから射撃でサポートするんだ）

ハルカ（だから、このカフェの扉を開いて…………その前に深呼吸！）

ハルカ「すぅー……はぁー……」

少年「おいオマエ、いつまでそこに立ってるんだ」

ハルカ「あっ、い、今入ります！」


【魔境カフェへようこそ】


バルザック「でなぁ、やっぱり俺ぁ激辛のつまみじゃねーとダメなワケよ！」

ネル「じゃーカクテルはどうなのサ。あ、エリー、オレンジジュースチョウダイ！」

エリー「あんたらお金は持ってんのかい？　最近仕事してるとこ見てないよ」

シュン「エリー、薄味派の僕はコーヒーとサニーエッグをいただこうか。味付けは塩で頼むよ」

ガルァシア「……お前たち。客が来てるぞ」

ネル「ボクたちだって客だヨ！」

バルザック「んあ〜？」

ハルカ（みんな濃い……これは失敗ね……）

ハルカ「ええと……お構いなく」

少年「オマエはここに何しに来たんだ？」ｷﾞﾛｯ

ハルカ（三白眼の少年が睨んできた。ああ、同じお客すら普通じゃなさそう……ここ何なの……）

ハルカ「お、お先にどうぞ」

少年「……ここにギルド筆頭探偵のシュンがいると聞いてきました」

ハルカ（筆頭！？）

少年「オレは」

シュン「アサシンのガドー君だね。楽にしていいよ」

ハルカ（アサシン……殺し屋の人！？）

ガドー「流石だな、探偵。その腕を見込んで頼む。残りの貴族の居場所を教えてくれ」

バルザック「俺たちが聞きてえよな」

ガドー「何？」

ネル「シュンがイジワルするんダヨ」

ネル「てゆーカ、こないだガルが邪魔しなかったら一人やれてたのニサァ」

ガル「…………フェアじゃない」

シュン「いいじゃないか。今頃彼女もネルと十分やりあえるくらいに成長してるさ。その方が楽しいだろう？」

シュン「あ、ガドー君。答えはノーだよ。君もプロなら自分の力で探したまえ」

ガドー「……そうか。探偵、時間をとって済まなかった」

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