過去ログ - 提督「ウチは平和だなぁ」艦娘「表面上は」 その2
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717: ◆uyMG3dCVpM[sage saga]
2015/10/19(月) 02:02:41.78 ID:RiRvnqxf0
何を見たかは覚えていないけど、アレは忘れては駄目なことである気がした。

心はどこか悲しくて、切なくて、自分でも表現に困る感情が湧き出してくる。

提督「・・・ただ、今は」

瑞鳳「今は?」

提督「提督を抱きしめてあげたいです・・・」

何時もなら、そんなことを言えば周囲が牽制しあったり、最悪の場合は砲弾が飛ぶのだが、

金剛の雰囲気が何時もと違い、なにやら深刻そうだったので周囲は何かを感じて黙認した。

提督「で? 何があったんです?」

瑞鳳「何やら鎮守府近海の様子がおかしくてですね・・・」

提督「おかしい? 提督から何か通信は?」

大淀「それが通信が繋がらず、確認が取れない状況です」

瑞鳳「最初は提督(金剛)達が艤装のテストをしていると思ったんだけど」

時雨「単にテストをしているにしては砲撃音がすごくてさ、ただならぬ空気なんだ」

大淀「念の為、部隊の編成は終わってますが、出撃は原則、提督の許可がないと出来ないので待機中です」

提督「確かに砲撃音が聞こえますね。ここからでは確認は無理でした?」

一応は鎮守府から見える距離での練習だったハズだ。

双眼鏡を使えば見えるのではないかと思ったが、それもハッキリとは視認出来てないらしい。

砲撃音と水柱が戦闘のように見えたことで異常事態の可能性も視野に入れているみたいだった。

状況がハッキリしない。提督と連絡がつかないことが一同を不安にさせる。

この状況、電ならどうする?

電は最初期から提督と、この鎮守府に居た。

その付き合いの長さは鎮守府着任前からだと聞いた。

経験を沢山積み、駆逐艦でありながらも、艦種を問わず多くの艦娘に『艦娘』としての指導を行った。

提督不在時でも、提督ならどうするかを的確に判断して、指示を出した。

提督と心から信頼し合えている。それが自分が着任した当初は羨ましく、妬ましかった。

こんな小さな子に嫉妬なんてと、内心思いながらも、電を見る度に自信を失ったものだ。

だから努力した。頑張った。

昼は普段通りに過ごしながらも、夜は過去の戦闘記録を見たり、提督の指揮を思い出しては、

頭の中で何回も反復する。毎日毎日。

提督が大好きだから、電のように提督から信頼されたいから、だから頑張る。提督に認めてもらえるように。

金剛は普段の言動からは誰もそうとは思わないが、かなりの努力家だった。


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