過去ログ - >>3と>>5って勝負したらどちらが強いの?
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名無しNIPPER
[sage]
2015/05/14(木) 17:49:40.55 ID:9vO6Y5F9O
多い。うかうかしてると提督を取られてしまう可能性もある。戦場で狙っていた標的を横取りされるのとは訳が違うのだ。<br />
<br />
「私の思いは本気よ!!」<br />
「だったら…」<br />
「私の思いは本気…でも、ちょっと迷いもあるのよ…」<br />
「迷い?」<br />
一呼吸置いて私は語った。<br />
<br />
「今は戦時よね…そんな中で私は提督と結ばれていいのかしら…って思って。」<br />
私達は艦娘。守るべきものの為この身が文字通り水漬く屍となるまで戦わなければならない。そんな中で私は途中で幸せになっても良いものなのだろうか…<br />
「何だ、そんな事?」<br />
「何だ、って!私は本気で悩んで苦しんでるのよ!」<br />
「…いい?初霜。この際だから言わせて貰うけどね、アンタは一人で色々抱え込み過ぎなのよ。」<br />
「…」<br />
霞は私が聴いてくれている事を確かめ、言葉を続ける。<br />
「アンタは一人でも多くの人を守る為に戦ってる。それは私も立派だと思うし素直に尊敬するわ。でも、私に言わせれば全てを守り抜くなんてどだい無理なのよ。」<br />
「そんな事!」<br />
「…言い方が悪かったわ。所詮私達は言わば消耗品の艦娘、それも駆逐艦。一隻で出来る事なんて限られてるわ。現に今日も戦場では誰かが死んでるし、そしてその人達を全員助けるなんてのも無理。」<br />
そのまま霞は言葉を紡ぐ。<br />
「…だから私は私自身の為に戦ってる…私自身と18駆の皆と鎮守府にいるたかだか数十人の為に戦ってる…」<br />
「…」<br />
「…アンタの信念を曲げろとは言わないわ。でも、もう少し肩の力抜いてもいいんじゃない?アンタのお姉さんの初春もいつも言ってるでしょ、戦争は一人でするもんじゃないって。」<br />
「霞ちゃん…」<br />
「…悪いけど、お国の為にどうとか、滅私奉公とかいう言葉、私は大嫌いなのよ。昔、阿呆な上層部が言い出したこの美辞麗句のせいで一体何人の貴重な人材が失われたことか…」<br />
この辺はいかにも上層部嫌いで現場派な霞らしい。「後方の安全な防空壕に引きこもって現場に責任を負わせる事しか知らないお偉いさんに戦場の何が分かる。」というのが彼女の持論である。<br />
<br />
「好きなら好きで良いじゃない、そんな面倒くさい事考えてないで。自分の気持ちに素直になりなさいな…私はアイツの事は上官として信用はしてないけど、一人の男としては友達を任せるくらいに信頼はしてるから。」<br />
提督にはきつく当たる事も多い霞だが、決して提督の事が嫌いな訳ではない。それなりの理由がある。<br />
なんでも前世で上層部からの理不尽な叱責のせいで彼女達18駆の司令が割腹自殺してしまったらしいのだ。その人はかつて私の艦長をしていた時もあったのでその人の事は私も良く知っている。非業の死を遂げたと聞いた時はショックだった。<br />
その事が彼女の心に暗い影を落としている原因なのは間違い無いだろう。ちょうど私の名誉が戦後に貶められたのと同じように。<br />
そんな事があったから彼女は提督にはそんな事になってほしくない。そんな感情があるからつい厳しい言葉を提督に掛けてしまうのだろう。<br />
現に以前提督が部隊の損害から海域を途中撤退した時、上の連中が提督の陰口を言っていると聞いた彼女が自分の事の様に怒っていた事を私は覚えている。<br />
<br />
「…信用と信頼…か…」<br />
「…ガラにも無い事言ったわ…不愉快だったら忘れて。」<br />
「いえ、少し気持ちが楽になったわ。」<br />
「そう…良かった。」<br />
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