761: ◆v5iNaFrKLk[saga]
2015/09/03(木) 15:25:03.99 ID:B83GDAhh0
岩崎「それに、実は提督からも言われていたんだ」
夕張「……提督から?」
岩崎「あのGTOのドライバー、艦娘なんでしょ?」
夕張「ハイ……私と同じく、市川所属の艦娘、扶桑型一番艦の扶桑さんです」
岩崎「みたいだね。それで多分、夕張ちゃんが僕の隣に乗せて欲しいと頼んでくるはずだって、聞かされていたんだ」
夕張「……お見通しってことですかね」
岩崎「僕が同じ立場なら、恐らく同じことをしたと思うよ」
岩崎「云わば今都高で一番速い者を決めるバトルだ。しかも当事者が上司と同僚となったら、近くで見たいという気持ちも分かる」
岩崎「でも、それだけじゃないだろう?」
夕張「……ハイ」
岩崎「君はどうやら“魔王”に魅せられてしまったようだね」
夕張「そう、見えますか?」
岩崎「この前乗っていただろう?朝日さんと一緒に」
夕張「見てたんですか!?」
岩崎「製薬会社主催の学会の帰りに、たまたまね。WRXだったんだけど、気付かなかったかい?」
夕張「全然……」
岩崎「僕はね、正直なところGTOには興味無いんだ。あくまで対象は魔王Rだけなんだよ」
岩崎「十年……いや、それ以上か。僕は魔王と再会出来る日を心待ちにしていた。それがGTOに横取りされるとなったら、黙っていられない」
夕張「……まるで扶桑さんは眼中に無いような言い方ですね」
岩崎「ああ、いや。誤解しないでほしいのは、あのGTOだって簡単にはいかないこと位分かっているよ」
岩崎「それでもね……君があのRに魅せられてしまったように、僕も虜になってしまったんだ。あの圧倒的なスピードにね」
岩崎「そして、あのRを墜とすことが出来るのは、僕のRだけだと思っている」
岩崎「君も知ってしまったんだ……分かるだろう?」
夕張「何となくですが……」
岩崎「うん。少しでも伝わってくれているなら、それでいいんだ」
夕張「それにしても岩崎さんって、結構子供っぽい性格ですよね……もっと落ち着いた人だと思ってました」
岩崎「アハハ。痛いところ突かれちゃったなぁ」
夕張「要するに、オモチャを取り上げられそうになって駄々をこねているってことじゃないですか」
岩崎「全くだ。でも生憎、僕は強欲なんだ」
夕張「えー……」
岩崎「フフ。話している間に頃合いだね。そろそろ行こうか」
夕張「……ハイッ」
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