3: ◆IIarfIElUA[saga]
2015/05/16(土) 02:08:41.70 ID:cYFCM9Ym0
「歳納京子ーッ!」
気が付くと寝てしまっていたらしい。
綾乃の怒声と、襖を気持ちよく開け放つ音で目を覚ました。
「おー綾乃ー。どうしたのー?」
「どうしたのー?じゃないわよ!
あなた進路希望用紙出してないでしょ!
先生がカンカン、カンブリア山脈よ!」
「そういえばそんなのあったなぁ」
進路希望って、自分の可能性を自ら狭めるみたいで好きになれないんだよな。
「あなたも4月から受験生なのよ?
将来の事も考えて──」
とりあえず職員室に逃げた方が良さそうだ。
所詮希望。適当にそれらしい言葉を並べておけばいいや。
「職員室でいいんだよね?
すぐ戻ってくるからここで待ってて」
「なんで私がここで待たなきゃいけないのよ!
私だって色々と忙しいんだからね!」
「まぁまぁ、カタいこと言わずにさ。
荷物置きっぱなしだと不安だし。んじゃ行ってくる!」
お小言を言いながらも、綾乃は既に座布団に腰を下ろしている。
本当に綾乃は見てて飽きないなぁ。
進路希望用紙に書く適当な内容を考えながら、校舎に向かった。
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