過去ログ - CoP「羅生門」
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11:名無しNIPPER
2015/05/16(土) 22:29:37.80 ID:9uVkpaBD0
 CoPは、CuPの答が存外、平凡なのに失望した。そうして失望すると同時に、また前の憎悪が、冷やかな侮蔑と一しょに、心の中へはいって来た。すると、その気色が、先方へも通じたのであろう。CuPは、片手に、まだ死骸の頭から奪った短い抜け毛を持ったなり、蟇のつぶやくような声で、口ごもりながら、こんな事を云った。

「成程な、PaPの髪の毛を抜くと云う事は、何ぼう悪い事かも知れぬ。じゃが、ここにいる死人どもは、皆、そのくらいな事を、されてもいいPばかりだぞよ。現在、わしが今、髪を抜いたPaPなどはな、非MMのSRを、MM特訓だと云うて、アニメ新参へ売りに往いんだわ。フェスにかかって死ななんだら、今でも売りに往んでいた事であろ。それもよ、このPの売るアイドルは、値が安いと云うて、新規どもが、欠かさずフロントに買っていたそうな。わしは、このハゲのした事が悪いとは思うていぬ。せねば、爆死をするのじゃて、仕方がなくした事であろ。されば、今また、わしのしていた事も悪い事とは思わぬぞよ。これとてもやはりせねば、爆死をするじゃて、仕方がなくする事じゃわいの。じゃて、その仕方がない事を、よく知っていたこのPは、大方わしのする事も大目に見てくれるであろ。」

 CuPは、大体こんな意味の事を云った。

 CuPは、剣を鞘におさめて、その柄を左の手でおさえながら、冷然として、この話を聞いていた。勿論、右の手では、赤く頬に膿を持った大きな面皰を気にしながら、聞いているのである。しかし、これを聞いている中に、CoPの心には、ある勇気が生まれて来た。それは、さっき門の下で、この男には欠けていた勇気である。そうして、またさっきこの門の上へ上って、このCuPを捕えた時の勇気とは、全然、反対な方向に動こうとする勇気である。CoPは、爆死をするか盗人になるかに、迷わなかったばかりではない。その時のこの男の心もちから云えば、爆死などと云う事は、ほとんど、考える事さえ出来ないほど、意識の外に追い出されていた。


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