過去ログ - 姫「置き去りにされた世界の中で」
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1: ◆cZ/h8axXSU[saga]
2015/05/16(土) 23:59:35.13 ID:sdrbyRyG0
―1st days―
―――始まりは何処か
   問うても問うても答えは無い

   夜空に浮かぶ月が淀む
   まるで、透明な砂に埋まるように
   偽物の空
   ああ……始まってしまった……―――



姫「……何者だ、お前は」

男「な、何者ったってなぁ……」

姫「どうやってここへ入ってきた?普通ならば入ってこれるはずがない」

男「俺だって知らねェ!気が付いたらここにいたんだ!」

姫「どういうことだ」

男「俺が聞きたいくらいだ!」

男(確か、あの宝玉をのぞき込んでから……クソッ!なんだってこんなことに……!)




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2: ◆cZ/h8axXSU[saga]
2015/05/17(日) 00:00:24.27 ID:dxS7ozrO0

―――
――――――

その出来事が起こる数日前の事
以下略



3: ◆cZ/h8axXSU[saga]
2015/05/17(日) 00:01:17.42 ID:dxS7ozrO0
あ、注意書き忘れてた
地の文だらけでさらに長いので苦手な人は回避推奨


4: ◆cZ/h8axXSU[saga]
2015/05/17(日) 00:04:12.23 ID:dxS7ozrO0
男「なんだ、知っているのか」

商人「そりゃもう、この地方では有名な"神器"ですからね。色々伝説もありますし地元で知らない人はいないんじゃないですか」

男「そんな伝承で伝わったような情報何ていらん。俺が欲しいのは場所と方法だ」
以下略



5: ◆cZ/h8axXSU[saga]
2015/05/17(日) 00:04:58.93 ID:dxS7ozrO0
"その手"の業界であまりいい噂は聞かない有名な獣人の商人
腕のいい剣士と屈強な魔物、そして訳の分からん生物を従え各地を荒らして回っているとよく聞くが、顔を合わせてみればただの小娘だ
それに今は護衛もいない
ただ、そういう奴こそが有力な情報を持っていたりする。使えないのなら適当に切り上げればいい話だ

以下略



6: ◆cZ/h8axXSU[saga]
2015/05/17(日) 00:05:47.48 ID:dxS7ozrO0
この町より北西へ進んだ先にあると言われる巨大な地下遺跡……いや、都市ともいえる広さか
数百年前に滅んだと言われる文明の跡地
誰の手も加えられずにそのままの形で残っているらしい


以下略



7: ◆cZ/h8axXSU[saga]
2015/05/17(日) 00:06:22.46 ID:dxS7ozrO0
曖昧な証言ならば必要ないのだが……
照れくさそうに。いや、バツが悪そうに商人は言葉を綴る


商人「えっとまぁなんというか……罠だらけでしてねぇ」
以下略



8: ◆cZ/h8axXSU[saga]
2015/05/17(日) 00:06:53.49 ID:dxS7ozrO0
男「お前もそいつを手に入れようって魂胆だったのか?」

商人「あわよくばそうしようとは思っていますが、何分私は観測の依頼を受けていましてねぇ。迂闊に盗ったりなんてしたら後で女神さまの天罰が下されますので」

男(こいつの訳のわからない話はどうでもいいのだが……)
以下略



9: ◆cZ/h8axXSU[saga]
2015/05/17(日) 00:07:21.00 ID:dxS7ozrO0
商人「ヌッフッフ、なーんてことはありませんよ!ご購入いただければ情報料の方は値引きさせていただきますので!」

男「大した情報でも無かった癖に抱き合わせまでしてくるか……チッ、いくらだ」

商人「まいどありー」
以下略



10: ◆cZ/h8axXSU[saga]
2015/05/17(日) 00:07:58.06 ID:dxS7ozrO0
――――――
―――



以下略



11: ◆cZ/h8axXSU[saga]
2015/05/17(日) 00:08:37.63 ID:dxS7ozrO0
そもそも、本来国を上げ、立ち入ることを禁止されている場所
誰も知らない抜け道から、ほぼ知識が皆無な状態で歩き続けなければならない為精神的疲労も積み重なっていく
それを知っているあの商人は、やはり只者では無かったか


以下略



12: ◆cZ/h8axXSU[saga]
2015/05/17(日) 00:09:13.48 ID:dxS7ozrO0
それにしても、驚くべきことにあの商人から買い取った見取り図は非常に正確なものだった
高めに"ぼられた"気もするが、そこは流石に商売人というべきか。十分に値段に釣り合うものだ


男「ここか……」
以下略



13: ◆cZ/h8axXSU[saga]
2015/05/17(日) 00:10:01.71 ID:dxS7ozrO0
男「罠らしいものはここまでなかったみたいだが。要はここからが本番ってところか」


そう、順調にここまで来れたがまだ問題は残っている
枝分かれした安全な道を、正確に記された地図を頼りに進む
以下略



14: ◆cZ/h8axXSU[saga]
2015/05/17(日) 00:10:28.11 ID:dxS7ozrO0
男「もうすぐ最上階か。このまま楽に進めるといいが」


……だが、おかしい話だ
ここまでいくつものルートを確認し、罠を起動させて進んできたのならこの地図を描いたあの商人はここまで来たのは当然だろう
以下略



15: ◆cZ/h8axXSU[saga]
2015/05/17(日) 00:10:56.67 ID:dxS7ozrO0
ならば、既に持ち出されている……?
そう考えれば納得がいく

本人は観測と言っていたが持ち出したいとも言っていた
仮にすでに持ち出したのなら俺に吹っかけて用済みになったこの地図を売りつけたのか
以下略



16: ◆cZ/h8axXSU[saga]
2015/05/17(日) 00:11:27.73 ID:dxS7ozrO0
しかし、幸いというべきかなんというべきか
目的である場所につくと、その考えは空回りしているだけだと知る


男「……あった!」
以下略



17: ◆cZ/h8axXSU[saga]
2015/05/17(日) 00:11:54.69 ID:dxS7ozrO0
この地上に存在しない素材で作られている"神器"
神の使う道具として作られたそれは時に人々を救い、時に人々を苦しめることもある
しかし、そういった作用を持たない便利なものや意味の無いものもある

幻想玉と呼ばれるこれは意味のない部類に入るのだが
以下略



18: ◆cZ/h8axXSU[saga]
2015/05/17(日) 00:12:42.85 ID:dxS7ozrO0
男「厳重に管理されていると思っていたがそうでもなかったな」


まだ本物かどうかはわからない
たとえ宝箱の中に入っていようが野ざらしにされていようが重要なのはそこだ
以下略



19: ◆cZ/h8axXSU[saga]
2015/05/17(日) 00:13:19.31 ID:dxS7ozrO0
辺りに崩れやすくなっている場所は無いか、慎重に調べ終え改めて探索を続ける


男「この部屋も最長部の一室でしかないみたいだ。狭いし暗いし……窓はあるな」

以下略



20: ◆cZ/h8axXSU[saga]
2015/05/17(日) 00:13:47.66 ID:dxS7ozrO0
見たところこの部屋はお世辞にもいい部屋とは言えない
収納棚と思われるものや石造りのベッドなどが置かれているが他には何もない

ここにはどんな人物が暮らしていたのだろうか……

以下略



21: ◆cZ/h8axXSU[saga]
2015/05/17(日) 00:14:29.56 ID:dxS7ozrO0
色無く輝くその光は、幻想を映し出す
今過去未来、夢現実。その所有者が望むビジョンを映し出す


それは夢
以下略



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