過去ログ - ドラ「のび太くんが」のび「ドラえもんが」ドラのび「「消えた!!?」」
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1:モノクマ学園長 ◆pVtLFQd5JYHa[saga]
2015/05/20(水) 01:24:33.17 ID:vlDA+wVo0

 2112年9月3日

 猫型ロボット:ドラえもんの製造年月日である。

 これはそれより97年も前の話。





 野比のび太は小学四年生、夏休みの宿題をひーこら泣きながら、ドラえもんに手伝ってもらいつつ、なんとか間に合わせて先生の怒鳴り声を聞かずに済んだのが一昨日の話である。
 のび太は忘れっぽい。だから疲れや恨みなどもすぐ忘れる。昨日もスネ夫に夏休みの海外旅行を自慢され、ジャイアンに特に理由なく殴られ、しずかちゃんはのび太より出木杉と遊ぶことを選び、腹がたって石を蹴ったら野良犬に当たって追いかけ回されたことも、眠ってしまえば大概忘れてしまう。おかげで進歩がない。
 でも、今日という日はのび太でも忘れなかった。先生の教科書の朗読の声も上の空に、のび太は今日を想う。


 ――ドラえもんの、誕生日。


 のび太にとって、ドラえもんは家族で、頼れる保護者で、おっちょこちょいで肝心な時に役に立たない、大事な大事な親友だ。
 だから、ドラえもんがロボットであろうと、今日はドラえもんの誕生日なのだ。
 プレゼントは決まっている。高級ドラ焼きだ。ドラえもんは甘すぎるドラ焼きは邪道だの、なかなか味にこだわっている。その中で、前にお中元でもらった有名なお菓子屋さんのドラ焼きを最高だ最高だと褒めていた。だからその、有名なお菓子屋さんのドラ焼きをたくさん買ってきてあげようと、のび太はランドセルの中になけなしの小遣いの入った貯金箱を入れて、帰りに買おうと決めていた。

(ドラえもん、喜ぶだろうな)

 大好きなドラ焼きをむしゃむしゃと頬張り、涙を流しがらありがとうありがとうと喜ぶドラえもんの顔が、今から浮かんでニヤニヤしてしまう。
 結果。
 当然のように先生に見咎められ、叱られ、廊下に立たされた。







「お兄ちゃん!」

 部屋で漫画を読んでいるドラえもんに、呼びかける声がした。だけど姿がない。

「ドラミ?」

 ガダガタと引き出しが勝手に動いている。こんなに建て付けが悪かっただろうか。
 ぐぅっと、力いっぱい開けようとするが、引き出しは開かない。
 引き出しは、開かない。

「おにい……ちゃ……」

 ザザッと、声にノイズが走った。

「ドラミ!? どうしたんだ!?」

「ザ……ザ……はなザザザし……あザザザザと……」

 ガタガタガタガタガタガタガタガタ!

「逃げて!」

 ガタガタ……ガタ。

 それきり、引き出しは沈黙した。

「ド、ドラミ?」

 引き出しを引っ張ってみる。今度はなんなく開いた。だけど。
 それは超空間やタイムマシンなどなにもない、ただの引き出しでしかなかった。


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