過去ログ - 【艦これ】艦娘「ケッコンカッコカリオコトワリ」 2
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259: ◆p7uyiJsetI[saga]
2015/06/21(日) 17:32:33.05 ID:jErO9bls0
提督「で、何を言いに来たんだ?」

吹雪「え、んっと。その……」

また、言葉を詰まらせる。
以下略



260: ◆p7uyiJsetI[saga]
2015/06/21(日) 17:33:09.40 ID:jErO9bls0
わだかまりというハードルさえなければ。
そんな事が頭を過ぎった時点で気づくべきだった。
そして、そのわだかまりは何が原因となっている物だ。

吹雪は確実に、昨日の件を気にしている。
以下略



261: ◆p7uyiJsetI[saga]
2015/06/21(日) 17:33:40.11 ID:jErO9bls0
吹雪の、喉が鳴る。
わかりきったことだが、図星か。
吹雪に限らず、鎮守府全ての艦娘達がこれに不満を持っている。
その不満の端緒を知りたいのはもちろん、しかし、彼女らはそれを口にしてくれない。
口にしないにも関わらず、それでもなお、ここまで彼女らが遠回しにしてくるのは何なのか。
以下略



262: ◆p7uyiJsetI[saga]
2015/06/21(日) 17:34:30.94 ID:jErO9bls0
ぎりぎりの位置で、その一線で踏みとどまり、何かを窺っている様なそんな現状。
何、と聞いても、どうした、と尋ねても、何も言わず、煙に巻き、現状は何も好転しない。
しかし、彼女らはそれを是としている。

いや、もしかしたらそうせざるを得ない理由があるのかもしれない。
以下略



263: ◆p7uyiJsetI[saga]
2015/06/21(日) 17:35:02.96 ID:jErO9bls0
千代田「いい加減にしなさいよ」

もう少し。
吹雪に手が届くギリギリの場所で、その声が俺の行動を遮った。
声の圧が、音の振動が、そのまま壁にでもなったように俺と吹雪の間に屹立した。
以下略



264: ◆p7uyiJsetI[saga]
2015/06/21(日) 17:35:57.47 ID:jErO9bls0
千代田「ねえ、これ、いつまで続くのよ。何度、私達はそれを聞けばいいの?」

提督「何?」

手を伸ばせば触れれる距離に、千代田が立つ。
以下略



265: ◆p7uyiJsetI[saga]
2015/06/21(日) 17:36:27.19 ID:jErO9bls0
これは、いつまで。そんなものわかるわけがない。
奥歯を軋らせ詰め寄る千代田に、しかし彼女の沸点の見当をつけることも出来ないため臆することすらできず、ただその場に棒立ちになる。

いつまで。

以下略



266: ◆p7uyiJsetI[saga]
2015/06/21(日) 17:37:09.90 ID:jErO9bls0
吹雪「司、令官?」

俺の怒鳴り声に驚いたのか、吹雪は目を丸くした。
持ったままでいた盆を更に強く抱きしめ、ほんの少しだけ後ずさったようにも見える。

以下略



267: ◆p7uyiJsetI[saga]
2015/06/21(日) 17:37:43.59 ID:jErO9bls0
千代田の言葉に、吹雪は、ハッと何かに気付いたように千代田の腕にしがみつく。

千代田「この問題が終わらないのはね、提督が、いつまでもあの艤装にこだわっているからよ」

吹雪の方を一瞥もせず、千代田は、ぎり、と自分の二の腕に爪を食い込ませながら言葉を継ぐ。
以下略



268: ◆p7uyiJsetI[saga]
2015/06/21(日) 17:38:24.91 ID:jErO9bls0
艤装。
千代田は今、艤装、と言ったのか。

何を。

以下略



269: ◆p7uyiJsetI[saga]
2015/06/21(日) 17:39:01.43 ID:jErO9bls0
彼女らが操る船体装備は確かに不思議な力を持ち、あの指輪をそれらと類似する品として艤装と認識するのは不自然ではない。
だがそれなら、艤装のような物、或いは、艤装と似た力を持つ物、の筈だ。

千代田は何の逡巡も無く、艤装、と言い切った。
彼女らがそれを正確に知るはずがないのに――いや。
以下略



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