過去ログ - 京介「別れよう」 あやせ「え……」
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73:名無しNIPPER[saga]
2015/05/22(金) 21:51:44.53 ID:VWWrYmzqo
桐乃に語りかけている間、黒猫は微動だにせず俺を待っていた。
泣き虫のはずなのに、今はとても晴れやかな笑顔を浮かべている。
京介「黒猫……瑠璃、お前と付き合っていた期間は短かったかも知れないけど、とても充実した、楽しい……幸せな時間だったよ」
黒猫「そう。今とどっちが幸せかしら?」
京介「比べられないな。あの時があるから今の俺が存在する。もしも黒猫と付き合っていなかったら、俺はあやせとも付き合えてなかったかも知れない」
京介「でも、強いて優劣を付けるなら」
黒猫「良いわ。意地悪で聞いただけだから、答えは要らない」
京介「そうか。……お前は妹じゃないから、俺とずっと一緒って訳にはいかないかも知れない。だけどな」
京介「俺たちは確かに通じ合っていたよ。あの絆があるから、きっと『友情』は永遠に続く」
黒猫「そう、そうね。私たちは永遠の存在。だからきっと繋がりが途切れる事はない」
黒猫「だけど勘違いしないで頂戴。私は諦めが悪い女なの。貴方の事を諦めるつもりは無いわ」
黒猫「だから一旦身を引くけど、あやせさんと別れる事があったら私の元に馳せ参じなさい」
京介「瑠璃、お前は強いな。だけど俺の事は諦めてくれ、あやせと別れるつもりは無い」
黒猫「ふふ、二連続で振られてしまったわね。……いつか後悔するわよ、こんな良い女を振ってしまったのだから」
京介「そうだな、お前は良い女だよ。だから、ずっと桐乃と友達でいてくれ」
黒猫「最後まで妹の心配なんてとんだシスコンだわ。貴方に言われるまでもなく、桐乃は私の……大切な、友達よ」
京介「そうか。ありがとう、黒猫」
笑顔で、それでも涙を静かに流して、黒猫は俺に背中を向けた。
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