過去ログ - 京介「別れよう」 あやせ「え……」
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821:名無しNIPPER[saga]
2015/06/26(金) 22:41:46.44 ID:mtsPCWwPo

京介「で、話ってなんだ?」

並んでベンチに座り、緊張していた様子の女の子を見てこちらから切り出す。髪型や服装は垢抜けているが顔立ちは普通。うん、普通の子だな。

「……あの、いつも高坂先輩を見てました。新垣さんたちと一緒にいる所を」

京介「あやせは目立つからな」

やっぱあやせ絡みか。

「失礼を承知でお聞きします。いつも一緒にいる人の中の誰かとお付き合いしているんですか?」

京介「……そうだな」

「そう、ですか。そうですよね。高坂先輩は素敵ですもんね」

ちらりと横目で女の子を見ると、顔を真っ赤にして今にも泣き出しそうに瞳を潤ませている。

「最初はいつも綺麗な人たちと一緒にいるから、何となく目で追っていただけでした。だけど、高坂先輩が彼女たちに優しい笑顔を向けているのを見るたびに、目が離せなくなっていきました」

京介「……」

「わたしにあの笑顔を向けて欲しい、そんな風に考えてしまってました。気が付いたら、高坂先輩を好きになってました」

京介「そっか、ありがとな。だけど――」

「いえ、いいんです。気持ちを伝えたかったのはわたしのワガママです。お話を聞いてくれてありがとうございました」

京介「ああ」

女の子は立ち上がるとぺこりと頭を下げ、走り去って行った。はあ、泣かせちまった。こんな時ってどう対処すれば良かったんだろうな?

俺はまだまだ紳士には程遠い。だから大事な彼女たちにはもっと優しくしよう、そう心新たに誓った。


??「…………」





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