過去ログ - 鳥海「司令官さんが木曾さんを冷遇している?」
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51: ◆xedeaV4uNo[saga]
2015/06/10(水) 10:00:55.75 ID:KXMMAyFK0


 高雄にはああ言ってみたが、島風はどこに向かったのやら。
 部屋に戻って不貞寝でもなんでもするか、それとも夜風にでも当たって気持ちを静めるのか。
 先に部屋の様子を見に行ったが、室内では同室の雪風だけが眠っているようだった。
 となると外になるが、一口に外といっても軍港なのでそれなり以上に広い。
 ある程度は居所を絞って考えないと、夜が明けても見つけられない恐れもある。
 夜明けを待つのも考えたが、部屋にいない以上は探したほういい。
 帰ってこない、ということもないとは思うが、あまりいい想像ができないからだ。
 工廠や倉庫にいるとは考えにくいから、桟橋や灯台を見ていくか。
 そんなことを考えて外に出ると、すぐ入り口に木曾がいた。

木曾「探しにいくんだろ? 一人より二人のほうが早いってね」

提督「……気持ちはありがたいが木曾も休め。一人でいい」

 顔も見ずに素通りする。我ながら、あんまりな言い草だ。

木曾「提督。まだ俺の目を見られないのか?」

 足を止めるが振り向けなかった。図星だ。
 やっぱり隠し通せるものでもないのか。

木曾「怖いのか?」

提督「俺は……」

 声が続かない。続ける言葉を持ち合わせていないから。

木曾「悪い、責めるつもりはないんだ。ただ……俺にも上手く言えないんだ。あんたにどうして欲しいのかを」

 小さく笑うのが聞こえる。その響きには嘲りが含まれてるように聞こえる。
 自分の負い目がそう感じさせてるだけだと考える一方で、目も合わせられない現状では確証も持てない。
 それに酷い息苦しさを感じた。




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