10:名無しNIPPER[sage]
2015/05/24(日) 21:55:53.29 ID:Z0Jxy1SDO
「ふーん……でもみくの中では猫チャンが一番かな
猫チャンはかわいいんだよー何度見ても触っても飽きないにゃ
いつかは猫チャンの時代が来るに違いないよ!」
「いやいや!時代はネコよりロックだ!」
11:名無しNIPPER[sage]
2015/05/24(日) 21:57:33.83 ID:Z0Jxy1SDO
李衣菜が見たのは、みくは棟方愛海のような怪しげな手の動きをしていたことであった。
自分のキュートな猫アイドルとしての方向性を否定されたみくは、李衣菜の言葉に腹を立ててしまった。
ロックなんかじゃない、時代はかわいい猫チャンアイドルだという思いを訴えたかった。
12:名無しNIPPER[sage]
2015/05/24(日) 21:58:10.95 ID:Z0Jxy1SDO
あのときのみくは、今までにない体験に鳥肌、いや猫肌が立ちそうになった。
だが裕子のあの自信、猫アイドルとしての道を突き通す自分と似ているような気がした。その裕子に、みくは自分を重ねようとしていた。
―もしかしたら、裕子チャンみたいなことができるのかも―
13:名無しNIPPER[sage]
2015/05/24(日) 22:00:04.14 ID:Z0Jxy1SDO
そして感情を言葉にしてぶつけた。楽器を弾くより、エアギターがお似合いだと。
瞬く間、指先に重みを感じた。
やがて弱った病人のようにおもむろに李衣菜の腕が動き、ギターを弾くような体勢をとった。はたから見たらまさに、エアギターの練習をしている李衣菜である。
14:名無しNIPPER[sage]
2015/05/24(日) 22:04:17.54 ID:Z0Jxy1SDO
「にゃー!ぎゅいーん!」
李衣菜のほっそりとしなやかな腕が、激しいアップダウンのストロークを繰り返していた。
「李衣菜チャン、そんなのはロックじゃないなー
15:名無しNIPPER[sage]
2015/05/24(日) 22:07:49.50 ID:Z0Jxy1SDO
タブレット端末を称する橘ありすのように、みくは見えないタッチパネルをタップするかのような手の動きを繰り返すのみであった。
「うーん、やっぱり李衣菜チャンは本当はロックなんかより、かわいいのが似合うよ。二人で猫チャンアイドルを目指そうね……
二人でゴールデンのお茶の間をなごませるの」
16:名無しNIPPER[sage]
2015/05/24(日) 22:13:50.74 ID:Z0Jxy1SDO
×タブレット端末を称する
〇タブレット端末を操作する
17:名無しNIPPER[sage]
2015/05/24(日) 22:14:24.90 ID:Z0Jxy1SDO
完結です。
ありがとうございました
18:名無しNIPPER[sage]
2015/05/24(日) 22:18:00.54 ID:YDPc3HHco
乙
19:名無しNIPPER[sage]
2015/05/25(月) 09:14:43.97 ID:F9aE2GbAO
ユッコが何故みくを相手に敬語で話すと思ったのかわからんが乙
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