過去ログ - 【安価】剣術師「この剣が斬れないのは君だけだった───── 」
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36:名無しNIPPER[saga]
2015/05/29(金) 00:45:54.30 ID:bpWhSTHrO


  『…………人間、か』



剣術師「…………」


【森林の奥へ進んで行くのに従い、色濃く漂っていた気配は遂に正体へと辿り着く】

【丁度、森の内部を幾つか流れている川……その中心部で『それ』は片手に何かをぶら下げて立っていた】

【普通の人間なら吐き気を催す様な死臭と共に】


剣術師「魔物と聞いていた、だがお前は違う」


  『……私の事を知る人間』

  『いや、私には貴様が人間にしか見えんが、エルフの類いか?』


剣術師「人間だよ」


  『そうか……』

  『いま、食事中なんだ……貴様も食べるか』


【俺は静かに左手ではなく右手で逆手に剣の柄を握る】

【目の前にいる、『人間を食す』その存在を知っているからだ】

【特定の『子を生む魔女』からのみ、生まれ落ちる存在……】

【『魔獣』だ】


魔獣『……人間、私に敵うと思ってるなら止めておけ』

魔獣『私の母はこと腕力において無類の強さを誇る魔女だ』

魔獣『その子である私は、未だ人間に負けた事がない』


剣術師「…………」

剣術師「魔女の名は」


魔獣『それを知る意味があるのか』

魔獣『貴様はここで私に喰われる』


剣術師「……」


【俺は無言で、剣の柄から手を離した】

【そして踏み込む】





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