過去ログ - 勇者「見覚えのある世界」
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11:1 ◆oNDhRi.Qoo[saga]
2015/05/27(水) 03:14:46.67 ID:onT9fHc40
「自分で言うのもなんだが、腕には自信があるぜ」


知っている。剣術では剣士には敵わなかった。
最後の、あの時まで。

俺の知っている剣士であれば、仲間にしない手はない。

だが、仲間にしてしまえば、それを、認める事になってしまうような気がして、躊躇ってしまう。

それを認めて、あの結末を避けるため、行動すればいいのかもしれない。

しかし、何故だか分からないが、こう思ってしまう。

どう足掻こうと、あの結末を、最悪を免れる事は出来ないと。


「……なんか、あんのか?」

「……え?」


剣士は、俺に尋ねる。
先ほどのようなどこかふざけたような雰囲気な一切無い。真剣な眼差しで、俺を射抜く。


「お前、あの酒場に仲間を探しに来たんだろ?なのに、今みたいに、何かに悩まされてるような、言い訳しているような……とにかくそんな風に見えた」

「…………」



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