過去ログ - 艦隊これくしょん 〜艦これ〜  Bright:金剛
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259: ◆li7/Wegg1c[saga]
2015/11/05(木) 01:09:22.27 ID:WeVl606f0

だが伊吹はそんな甘い男ではなかった。

「北上、お前は一週間の謹慎だ」

「そんな〜。今のは全部本当です! 信じてください!」

「いい加減にしろ! 貴様どれだけ大井に心配をかけたか、分かっているのか!?」

伊吹は大声で叱責した。大井の名を出され、へらっとしていた北上の顔もさすがに曇った。

「提督の仰る通りです。大井さん、すごく心配なさってたんですよ? だいたい、電話帳で調べれば鎮守府の番号なんてすぐわかったじゃないですか?」

普段は艦娘達にあまり小言を言わない赤城も珍しく口を挟んだ。

「うぅ…。それもそうですよね…」

北上は大井に向き直り、申し訳なさそうに頭を下げた。

「ごめんね大井っち。確かに電話帳使って横須賀鎮守府の番号調べりゃ良かったもんね」

「北上さん…」

「大井、君も情状酌量の余地こそあれど、電達の訓練を怠って無断欠勤を繰り返した。よって君にも罰則を執行する」

「はい、謹んでお受けします…」

どんな罰を言い渡されるのだろう。大井は震えた。

「君には北上が脱走しないか監視を命ずる。

それから、二人には電達の演習の指導に加えて、一週間鎮守府内全域の掃除をやってもらおう。

横須賀鎮守府を隅から隅まで綺麗にするんだ。後で赤城や私がチェックするから、抜けは許さんぞ」

「提督…!」

大井はホッと胸を撫で下ろした。同時に、提督の優しさが身に染み、瞳が潤んだ。

「わかったらさっさと下がり、罰則を実施しろ」

「はいっ!」

「は〜い」

二人は返事をし、すぐに部屋を出た。

「提督。さすがにあの二人へのご処置が甘すぎたのでは…?」

「ふふ…。なぁに、あの二人も分かってるさ。さて、仕事に戻ろうか」

伊吹は書類仕事へと戻り、北上と大井の始末書の準備を始めた。





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