過去ログ - 艦隊これくしょん 〜艦これ〜  Bright:金剛
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6: ◆li7/Wegg1c[saga]
2015/05/30(土) 14:27:46.66 ID:uxiL7peg0

死の恐怖に震える二人の前に、怪物がゆっくりと近づいてくる。海水に濡れた怪物は人間の美女の姿をしていたが、血の気のないその顔に人間らしい暖

かな感情は伺えない。ただ冷たい蒼眼で少女達を見つめるだけだった。

「い、いや・・・!」

怪物は二人の姿を目にした。顔を歪め、青い目を細めて笑う。やがて、ゆっくりとその巨体を動かし、幼い二つの命を奪おうと牙を剥く。

少女達は逃げたかった。だが、突然の出来事にショックを受けた身体は動かない。

逃げたい、逃げたい。そう何度思っても、身体が脳の指令を聞いてくれない。

もうだめだ。二人がそう思った時だった。

「やめろ!!」

ふたりの前にひとりの男が立ちはだかった。肩幅の広い、顔に深い彫りの刻まれた逞しい男だった。男の呼び声に反応し、怪物は一度動きを止める。

彼は手にしていた機銃を撃ちまくる。全弾命中。だが、なんの効果もない。怪物は平然としていた。

後になって人類は知ることとなる。後に深海棲艦と呼ばれるこの怪物には、人類の兵器は何一つ通用しないのだ。

機銃も、ミサイルも、核兵器さえも。寧ろそうした兵器で攻撃すればするほど焼け石に水で、深海棲艦の猛攻は激しさを増すばかりであった。

人の撃った弾は全てすり抜けてしまい、核の放射能さえも吸収してしまう。まさに人智の及ばぬ存在であった。

勿論、この怪物に銃が通用しないことは男にも分かっていた。他の襲撃地点から得られた情報は軍部に行き渡っており、既にこの男にも伝わっていた。

それでも彼は逃げない。背中の後ろで震える少女達を守りぬくためだった。

だが、怪物は容赦なく男に襲いかかる。そして、男の脚を持ち上げおもちゃの人形のように弄び・・・!



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