102:名無しNIPPER[sage saga]
2015/07/06(月) 00:30:44.46 ID:8Qk0vOMw0
「お疲れ様です」
弥生ちゃんは僕の姿を見ると、驚いたように目を丸くしていた。
突然声を掛けたもんだから驚かせちゃったかな。
弥生「お……つかれさまです」
戸惑いながらも弥生ちゃんは小さくお辞儀してくれた。
それを見て僕は佇まいを治し、敬礼を向ける。
「本日付けでキサラギより配属となりました、番頭と申します。よろしくお願い致します」
弥生「よろしく……です」
そう言うと弥生ちゃんはもう一度小さくお辞儀をしてくれた。
そのまま僕の後ろに並ぶものかと思ったら、弥生ちゃんはその場から動こうとしなかった。
「どうかされました?」
弥生「なんでも……ないです」
弥生ちゃんはただ首を振る。
その表情は暗く、なにかに怯えているようにも見える。
……まぁどこの馬とも知らない男がいたら怖いよぁ。
翔鳳「お待たせしました〜」
視線やらなんやらの気まずさが最高潮に達したところで、丁度、翔鳳さんが声を掛けてくれた。
ナイスタイミングです。翔鳳さん。
「ありがとうございます。それでは弥生殿、失礼します」
もう一度弥生ちゃんに敬礼をすると、翔鳳さんがトレイの上に用意してくれた食事を瑞鳳さんの分も持って、矢萩さん達のいるテーブルへと向かった。
視界の端で、もう一度弥生ちゃんが小さくお辞儀しているのが見えた。
人見知りなんだろうけど、いい子だな。
そんなことを思いながら好奇の視線の中、瑞鳳さんたちの下へ急いだ。
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