11:名無しNIPPER[sage saga]
2015/06/07(日) 19:48:10.91 ID:/wg+rTe60
「まいったな……。さっきの子に聞いておけばよかった」
首に手を当て、どうしたものかと思案していると
ふと、向こうから歩道を歩いてくる女の子たちが目に止まった。
「あの子たちに聞くか」
狭い車の中から体を這いださせると、彼女たちの方へと向かう。
彼女たちもこちらの存在に気付いたようで、立ち止っていぶかしむ視線を向けてきた。
それはそうだ。知らない男が近づいてくるのだから。
「お疲れ様です」
心の中で溜息を吐きながら、敬礼と共に彼女たちに話しかける。
突然の事にうろたえながらも彼女たちもぎこちなく敬礼で返して来てくれた。
「お疲れ様です」
その中でも比較的平気そうな女の子が返事をしてくれる。
その子は黒く綺麗な髪を背中まで流し、大人っぽい雰囲気をした子だった。
よし、あんまり動じていないようだし、この子に聞こうか。
「本日付でこちらに配属となりました番頭です。よろしくお願い致します」
「あっ、貴方が番頭さんなんですね。よろしくお願いいたします」
背筋を正し敬礼をしてくれる。そんなことしなくたっていいのに。
616Res/599.30 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。