163:名無しNIPPER[sage saga]
2015/08/10(月) 00:26:33.37 ID:JvL7p5r+0
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「あっ、番頭さん」
司令室を出て、扉を閉めた途端、横から声を掛けられた。
ぎくりとしてそっちの方を向くと、今一番会いたくない人……瑞鳳さんが壁に寄りかかって立っていた。
立っている位置からして……まさか話の内容を聞かれたか?
直接的なことは何一つ言っていないけど、どうにも不安になる。
そんな僕の心のうちを他所に、瑞鳳さんは普段と変わらない様子で話しかけてくる。
瑞鳳「話、終わったんだね」
「……ああ、まぁ」
瑞鳳「何の話してたの?」
この質問が出てくるっていうことは、どうやら聞かれてはいないようだ。
聞いていない風を装っているのかもしれないけど。
だからって追求するのもおかしい。聞いていない風を装っているとしてもいないにしても。
……ああ、駄目だな。変に考えてしまう。どうしたんだ僕は。
「提出資料の打ち合わせだよ。昨日は話してなかったから」
瑞鳳「資料って?」
「報告書。今日は誰の艦装を直したとか、入渠装置の整備状況とか。結構報告することあるんだ」
瑞鳳「ふーん……そっか」
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