173:名無しNIPPER[sage saga]
2015/08/10(月) 00:38:07.64 ID:JvL7p5r+0
矢矧さんの視線がさらに鋭くなる。
僕はその視線を逸らさずに受け止め続けた。
その間、瑞鳳さんと摩耶ちゃんの二人は僕たちの言い合いを止めようとしなかった。
生きるか死ぬかの問題なんだ。喧嘩をしているという理由だけで止められるものではないということを二人は理解しているのかも知れない。
矢矧「……堂々巡りね。もう摩耶に決めて貰いましょ」
矢矧さんがため息を吐いてそう言うと、摩耶ちゃんに全員の視線が集まった。
摩耶「あたしは……」
摩耶ちゃんは顔を伏せ、ぎゅっとこぶしを握り締めた。
彼女は激しい葛藤の中にいるのだと思う。
自分の身を案じる仲間の言葉を取るか。
相棒とともに戦いたいという我を通すか。
そして、十分な時間がたった後、力強く言葉を吐き出した。
摩耶「あたしは相棒と戦いたい。直すって約束してくれた番頭を信じたい!」
力強い言葉は工廠の中で響き、反響していく。
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