307:名無しNIPPER[sage saga]
2015/10/12(月) 23:22:19.18 ID:SNPjlWVU0
「弥生殿がいる、というのにですか」
ああ、と頷き。提督は言葉を続ける。
提督「あいつは今の弥生を『弥生』だと思っていはいない。……というよりも認められていない」
実際のところそうではないがな。と自責するように言葉を吐き出し、提督は遠くに視線を飛ばす。
提督の視線を追うと、その先には卯月ちゃんたちが掛けていく姿があった。
「今の弥生殿は『弥生殿』ではない、ですか」
提督「……聞いていたか。ならばそう思う経緯も聞いているか」
その質問にはい、と頷いてみせる。
提督「なら話は早い。弥生が変わったときから……いや。俺がもう一人の弥生を呼んだ時から、卯月は敵を深く憎むようになった」
「撃沈された時からではないのですか」
提督「ああ。弥生が殺された直後は、卯月はただ泣いていた。来る日も来る日もただ……泣いていた」
提督の瞳は変わらず卯月ちゃんたちに向けられている。
しかし、おそらく見ている先は今の卯月ちゃん達ではない。
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